今週、NHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」が終わります。腕一本とアイデアで描き抜いてきた水木しげるとその奥さまの物語で大変迫力がありました。

貧しいときには、それこそ食べていくためにあらゆる知恵を絞ってマンガを描き、仕事が増えれば、寝る時間も削って描き続けました。頑丈な頭と身体を持ち合わせた水木さんならではの「なせる技」でした。

振り返れば、ガキ大将、日本軍の「一兵卒」として、「総員玉砕せよ!」を経験し、腕を無くしながらも生き残ったこと、そして赤貧の漫画家生活、これらが積み重なって、「鬼太郎の世界」ができあがるようになりました。

この鬼太郎が、週刊漫画雑誌やテレビで大活躍するようになります。私が大学生のころに、この鬼太郎漫画を読みましたが、「親子で知恵を出し、妖怪どもと戦う姿」に、すごい漫画だと、ほんとうにしみじみ感心したことを思い出します。

私には、どんな状況になっても、このコツコツとひたすら漫画を描き続ける姿が海の向こうの我らがプロ野球選手「イチロー」としばしば二重写しになって観えてきました。

どんなに体調が悪くても、そしてチームが負け続け、士気が落ちても一人立ち向かうイチローの姿が、赤貧にあえぐ水木さんとよく似ていました。

この7月、イチロー選手は不振にあえぎ、8月の快進撃が始まっても、今年は200本打てるかなと心配する日々が増えました。

そのころに、テレビ小説「ゲゲゲの女房」では、「墓場の鬼太郎」が「ゲゲゲの鬼太郎」に衣替えされ、その快進撃が始まりました。

この鬼太郎の「妖怪パワー」がイチローにも乗り移って、「イチロー、あなたも快進撃せよ!」と願ったこともありました。

そこで、閃いたのが「ゲゲゲのイチロー」という用語でした。「鬼太郎親子のパワーでイチロー頑張れ」という思いを込めさせていただきました。

そして9月に入り、残り試合数と200本までの安打数が並び、ついには逆転するようになり、「あと何本」とカウントされるようになりました。

ここまでのスリル感、これは最高に近いもので、おかげで楽しい日々を過ごすことができました。

水木さんの鬼太郎、イチローの200本安打、マイクロバブル博士としては学ぶことが少なくなかった貴重な数か月でした(つづく)。

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