「セレンディピティ」とは、「幸運力」、すなわち「幸運を引き寄せる能力」という意味で使用してきました。

しかし、別の方の定義によれば、「本来探しているものとは別の、価値あるものを見つけ出すこと、また、その能力のこと」だそうです。

それは、思いがけずに、別の新しい発見をする幸運に恵まれる、その能力を持つことだともいえます。

その「セレンディピティ」についての本を書いたのが、モートン・マイヤーズという方であり、その本『セレンディピティと近代医学』(中央公論社)を楽しく読ませていただいていました。

このところ、この本と、先に紹介させていただいた『大気を変える錬金術』の2つを、マイクロバブル風呂に入りながら読むのが最高に楽しい一時となっていました。

後者については、先日、本ブログにおいても、その最初の紹介をさせていただきました。

前者は医学、後者は化学の話ですが、いずれも丹念に、その登場人物像が詳しく書かれていましたので、その比較読みに夢中になっていました。

そのハーバーも、ボッシュも、「セレンディピティ」ということについていえば、ともに優れた方々といえます。

自国や世界に重要に関係する研究や開発がゆえに、そのセレンディピティが国や家族にも重大な影響を与えることになり、それらが彼らの運命と人生を決めていくのですから、「波乱万丈」とはこのことかと思うほどでした。

ところが、この最高の一時を、この一週間ほど経験をすることができなくなりました。

いつもは、この2冊の本を風呂上がりの脱衣場の棚に置くのですが、それが1冊しかなく、『セレンディピティ』の方が無くなっていたのです。

そのうち見つかるだろうと思って最初は気になりませんでしたが、それがいくら探しても見当たらないのです。

こうなると、それが無くなったことが気になるようになり、家族にも探していただいたのですが、それでも見つからず、いまだに、寅さんではありませんが、「行方知らず」のままでした。

家族間でも、それが話題になると、ますます気になり始め、至る所を方々探してもやはり見いだせず、終いには、それで「セレンディピティが無くなってしまう」のではないかと不安になりました。

そこで、探すことを諦めて、新たに、この本を再購入することにしました。今度は、無くさないように気をつけようと思います。

この本には、かの有名なルイ・パスツールの次の言葉が記されていました。

「観察において、チャンスは準備された心にのみ微笑む」

そして、この本を無くしたおかげで、今度は、それを再発見する楽しみがでてきました。この再発見も、「セレンディピティ」のひとつといえるかもしれませんね(つづく)。

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