どうやら台風は過ぎていったようですね。台風襲来に備えて片づけを行い、ついでにいろいろな整理もさせていただきました。

こうして、夏の名残りがあるものを整理しながら、「この夏から秋にかけてのことは何であったか」を振り返らせていただきました。

おかげで、いろいろなことが明らかになってきましたが、その過程は、作家の井上ひさしさんが仰られていることに則していうとぴったり合うことが多いようです。

マイクロバブルという、一見やさしく理解できそうな物質の特徴は、これまで、その正体が明らかにされていない未知の物質のことでしたので、その理解はなかなか容易でなく、その究明の努力は現在も続けられています。

さて、一見簡単そうに見えるマイクロバブルが、じつはそうではない理由の第一は、これまで私たちが知っている気泡と同じものだと考えやすいことにあります。

これは、これまでのミリサイズの気泡、すなわちミリバブルと同じだと考えることが容易なので、私のマイクロバブル研究の初期においては、その安易さに引っ張られることが少なくありませんでした。

つまり、「むずかしいことをやさしく考えすぎた」ということが起こっているのであって、むずかしいことをわかりやすく理解をするということではありませんでした。

ところが、マイクロバブルの本性は、ミリバブルとはまったく異なるもので、それこそこれまでの常識をはるかに超えたものでした。

発生したマイクロバブルのほとんどが、収縮して小さくなって消えて溶けていくという性質は、その本生に関わる重要な特徴の一つです。

通常のミリバブルでは、これとは逆に、水中をあっという間に上昇しながら、その度に膨張していくのです。

この一方的に膨張していく気泡と、それとは逆に収縮していく気泡とが、ほとんど本質的といってよいほどの差異をもたらすとは夢にも思いませんでした。

それは、収縮に伴って発生する現象が異なることで徐々に明確になってきました。その過程の物理化学的特性が、負電位の増加や自発光現象でした。

これらの特性も徐々により詳しく究明されはじめていますが、それがなぜ起こるのか、それらが未解明の問題として残されています。

しかし、これらの特徴を意識しすぎたのでしょうか、マイクロバブルがミリバブルと同じように考えられたのと同じ傾向が別の世界で出現してきました。

それは、「超音波現象における知識」が、そのまま機械的に、あるいは無批判的に取りいられるという現象が、その一部に現れることになりました。

周知のように、超音波は15キロヘルツ~数千キロヘルツで振動を繰り返す現象です。

これをわかりやすくいえば、水のなかに一秒間に15000回以上もの振動を繰り返し与える現象ですので、これがマイクロバブルで起こる世界とは本質的に異なることはすぐにわかりそうなことです。

しかし、これが、さも「科学の衣」を着せられたように演出されると、そうではありませんでした(つづく)。

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