今日は年の瀬だというのに、珍しいところに来ています。研究者には盆も正月もないとはこのことかでしょうか、山里のなかにある真冬の貯水池にきています。

幸いにも寒さが意外と柔らかくて、いざきてみると、水の上はそんなに寒くなく、なかなかおつなものです。

昨日は、寒風吹きすさぶなかでした。しかし本日は、幸いなことに風もなく、暖かい太陽もでているので貯水池の上でも長時間過ごすことが可能となっています。

今年は、よくここに出かけてきました。とくにかく現場では予想外のいろいろなことが起こり、その分、ありあまるほどの実践的勉強をすることができました。

なにせ、この世相ですから、その勉強ができたというプラスの面だけでも、よしとせねばなりませんね。

少し振り返りますと、今年は異常に暑い夏を経験しました。これは誰もが経験して、その記憶に留めたことでした。

この記憶はヒトだけに残されたものではありません。異常に高温だった夏の影響は、いまだに、この湖にも影響を与え続け、その半分は溶存酸素がゼロといういわば「死んだ状態」になっています。

例年通りですと、冬場になると解消されるのですが、どうやら、今年はいまだに、それが実現されていませんので、その観察を継続していくことが重要と思われます。

それにしても、静かな湖面です。この湖面のできる小さな漣をみていると心が落ち着きます。そして風がないので、湖面の温度は水温と同じになっていて温かいのです。

おまけに、身体の各部署にはホッカイロを入れてきましたので、それでまた身体が温まり、この冬の自然のなかに自分を置くことができました。

頭を動かし、身体を使って上下に動きまわり、湖の中で何が起きているかを解明するという作業を繰り返しますので、とても健康的な運動をすることにもなります。

猛暑の夏、その名残が色濃くあった秋、暖冬の12月、この湖面も、その季節ごとにさまざまな彩りを見せていました。

帰る際、一緒に行った学生には好物の「極上モンブラン」ケーキをご馳走し、私どもは、正月用に売れ残った魚の切り身を買わせていただきました。

年末のあわただしい時期ですが、朝から夜まで、本日も貯水池で有意義に過ごさせていただきました。

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