本日は、朝早く家を出て、青少年のための科学教室にきています。

まだ、1月末に降った雪が残っていて、辺りは一面銀世界のままで、自然のなかにいる自分を楽しく感じています。

さて、児童たちの紙飛行機づくりに参加し、支援をさせていただきました。そのメニューは、次の2つでした。

1.ブーメラン式紙飛行機

東京の高専の友人から、この紙飛行機の見本を送っていただきました。これは、この紙飛行機を上方に投げるとくるりと回って戻ってくる飛行機です。これを捕まえて、そのまま投げることができますので、これを「ブーメラン型」と呼ぶことにしました。

2.ジャンボ飛行機

機長が約50cmのジャンボ紙飛行機づくりに挑戦することにしました。小学生にとっては、自らの体調の約半分にも相当する長さですので、とても大きな飛行機という印象をもったことでしょう。

これらの飛行機づくりを見て、非常に重要なことだったことを紹介しましょう。

その第1は、ハサミを使って紙をていねいに切る作業を行ったことです。型紙通りに切っていく手さばきや集中力を養うのに非常に有効でした。

その第2は、ジャンボ機体の型紙スケッチ、紙切り、のり付けなど、そのほとんどにおいてサイズが大きいために親子が協力して作業を行う必要があり、その共同作業がなされました。

第3は、できあがった飛行機がよく飛ぶかどうか、これが問題であり、意外とよく飛ぶ飛行機とそうであない飛行機が出現して、それに少なくない意味があったことでした。

じつは、ある生徒が一番早くできあがり、その飛行機を飛ばしてみると、それがまったく思うように飛びませんでした。がっかりでした。

すぐに、頭の部分が落ちてしまい、何度投げてもダメなので、本人が困り果てました。

そこで何とか飛べるようにしようということで改良を試みましたが、これがなかなか容易ではありませんでした。

一番の問題は、胴体後方の部分が弱く、投げるとこの部分が曲がってしまうので尾翼の部分がまったく働かずに機頭から落ちてしまうことにありました。

そこで、この頭から落ちることをまず改良するために、思い切って、ハサミで、この機頭部分を切ることを提案しました。

「頭の部分が思いから、これを少しずつ切りましょうか。切ってもよいですか?」

「よく飛ぶようにするのであれば切ってもよい」

本人が、こう納得しまたので、その先の部分を切りながら、飛行実験を繰り返しました。これで、徐々に飛行距離が伸びていきました。

しかし、根本的問題である、気体の極端なよじれの問題は残っていましたので、この部分はセロテープを張って、その強化を図るしかありませんでした。

結局、飛行コンテストの時間にくいこむ改良になってしまい、時間切れで、その改良も途中で終わり、遠くへ飛ばすことはできませんでした。

コンテストの表彰が終わり、お別れの会でびっくり(吃驚)するようなことが起こりました。

「だれか、今回の飛行機づくりで、感想を述べたい人はいますか?」と司会者が尋ねると、この改良を重ねた生徒がさっと手を挙げたのです。

「いっしょうけんめいに、ひこうきを作ったけど、よくとびませんでした。なぜ、とばなかったのか、よくわかりませんでした・・・・・・」

よほど印象深かったのでしょう。このように、自分の思ったことをみんなの前で失敗しことをいうことができたことをとても立派だと思いました。

帰るときに、わざわざ、この生徒が一人で私に挨拶に来たことも印象にのこりました。

おかげで、朝から夕方まで、すばらしい自然と子どもたちに囲まれ、楽しい一時を過ごしました。

帰る際に、格別に美味しい「水」を飲ませていただきましたきました。あまくて美味しい水であり、ボトルに入れて持ち帰りました。

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