マイクロバブルの溶解については、以下の特徴が明らかになっています。

「マイクロバブルの発生量そのものは少ないが、その溶解効率は高い」

またこの特徴に関しては、次の問題と課題が存在しています。

①マイクロバブル化されると、それがなぜ高溶解の実現と結び付くのか? これは、単に表面積が増えるとか、表面張力の増大に伴う現象によって説明できる現象ではないように思われます。

②高濃度溶解効率を有するマイクロバブルの大量発生をより一層実現する方法をいかにして開発可能にするか。

この究明と開発が実現されることは、より本質的なマイクロバブルの特性を明らかにするとともに、次世代のマイクロバブル発生装置の誕生を意味しますので、いずれも小さくない問題といえそうです。

すでに、ご賢察をなされる読者のみなさまにおかれましては、よくご理解のことと思われますが、マイクロバブルの研究がより高次へ、そしてより本質へと向かうにつれて、それらを簡単に紹介することがなかなか難しくなり始めています。

その理由は、可能なかぎり誤解や混乱をもたらさないように、より慎重な見解の披露が必要とされるからであり、そのために時間をかけてでもより確かなものが求められているからでもあります。

この視点に依拠するのであれば、マイクロバブルの科学や技術の発展は、短期的ではない、より長期的観点からのアプローチがますます必要になってくるような気がしています。

その意味で、マイクロバブルの溶解現象においても、その本質的解明がより長期視点から果敢に挑まれることが期待されているように思われますが、みなさまはどう思われますか?(この稿おわり)。

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