報道によれば、今回の津波で浸水した領域は、約470平方キロメートルだそうです。これは山手線の内側の領域の7から8倍に相当するのだそうで、いかに広大な領域かがわかります。

まさに、日本がそれだけ沈没したことが明らかです。

さて、今回の原発事故において、いくつかの疑問があります。その最初は、風が陸風から海風に変わる問題でした。

おそらく、この海風への変化が重大な事態をもたらす可能性があり、その危険性については述べてきた通りです。

第二の問題は、最初に事故を起こした第1号機の水位計の表示問題です。

地震の発生によって、緊急炉心停止がなされ、この原発は、ひとまず問題はないと報じられました。

ところが、しばらくして、この水位計の表示において、その推移表示から、燃料棒が空気中にさらされている可能性があると報じられました。

そこで、この燃料棒が空気中にさらされていて、その先端部分が高温になり、燃料ペレットを被覆しているジルコニアの金属が溶けてしまう可能性があるといわれ始めました。

そこで、この燃料炉の中に水を懸命に補給しようとしました。しかし、ポンプと電源系統の故障で、それが円滑には回復できませんでした。

そして、その水位は維持されたままで、どうしても水の補給による水位の回復が得られないという状態が続きました。

この水位のままでは、燃料棒が次々に溶けだして行く可能性があるのですから、これは大変なことになったという不安と心配が多くの方々から寄せられるようになりました。

この時点で、明らかに、それこそ「想定外」の深刻な事故が起き始めていました。

報道によれば、この後にポンプを新たに用意して、海水を入れ始めたとのことでしたが、それでも水位計の表示は変化せず、ここでようやく水位計が故障していることに気づきます。

適格な判断、迅速な行動ということに照らせば、この水位計の故障に気づくまでの時間があまりにも長すぎたといえるのではないでしょうか。

あれほどの事故ですから、すべてが正確に作動するとは限らず、それを疑ってかかることが大切です。

機械とは故障を起こすものですから、それが正確に作動しているかどうかは、それこそ人間の目と判断で確かめていくのが技術上の常識といえます。

それから、水位計の問題も、よくそれを注視して微妙な動きがあるかどうかを確かめれば、それが故障しているかどうかは確かめられるはずです。

すなわち、微妙は水位計の変動があれば、それは何らかの作用がなされていると判断できるのであり、それはまったく水位計の針がまったく動かない状態とは明らかに異なるはずです。

この水位計の故障の見落とし、これが、その後の対応に色濃く影響したのではないか、そのように推理してみました。

その1号炉、原子力安全委員会の委員長が述べていたように、現在も深刻な状況を脱しておらず、大変な事態が続いているようです(つづく)。