昨日のシンポジウムでは、かなり充実した討議を行うことができました。参加者数は比較的少なかったのですが、それが、討論の中身の充実で補われたというところでしょうか。

私の基調報告を含めて、合計6件の報告がなされ、それらが、2月の神戸での研究集会での報告をさらに発展させたものになりましたので、非常に知的好奇心をさらにそそるものとなりました。

これは、技術科学大学と高専の連携に関する共同研究の成果の発表でもありましたが、これから、これらの討議を踏まえて、中間報告、本報告をまとめていく予定です。

さて、本シンポジウムの最初では、学生が「技術力」をどのように理解し、考えているかが問題になりました。

技術を学ぶ学生にとって、その理解度は非常に重要なことですので、その実態がアンケート調査の内容から鮮やかに明らかになってきました。

その第1は、日本の「技術力」や「産業競争力」に関する認識において、その実態とは少なくない乖離があることでした。これについては、いろいろな角度から議論がなされ、非常に興味深い掘り下げがなされました。

第2は、その乖離があっても、技術力を身に付けたいという希望や認識があることでした。

第3は、その技術力を身につける教育機関にきて「よかった」という肯定を示していることでした。

詳しくは、最終的な報告書や論文で論じられると思いますが、学生の意識の中身が明確になり、それを踏めて実践的な論議を行ったことが、非常に有効な議論の充実をもたらしたことが注目に値することでした。

これらを踏まえ、各論として、高専・技術科学大学連携の実践、学生の成長過程を綿密に追跡した事例報告、丸ごと国際交流の体験報告、そして困難解決型教育の必要性が論じられ、さらに議論が深まっていきました。

この過程、むずかしいことがおもしろく論じられ、参加者が、それをまじめに徹底した論議を交わすことで、みな「ゆかいになった」ということが起こりました。

これは、今後に活かせる議論となったような気がしました。