ピット周辺のコンクリートの割れ目から高濃度の放射線物質が大量に流出している問題は、ようやく解消されました。

そしたら、案の定、その止めた水がいったいどこに流れているのかが問題になっています。毎分1トン近くの汚染水が、どこかに流入しているのですから、これは小さくない問題といえます。

それにしても、流れ出していた大量の汚染水は、どこにいったのでしょうか。この遮断で、付近のトレンチの水位が約10㎝上がったそうですが、これは、そこにつながっている汚染水のほとんどが、他の部分にしみ込んでいることを意味します。

この大量の浸透によって、その多くの水域が汚染されているわけで、これは時間がたてばたつほど深刻度を深めるという危機を迎えていることに相当します。

それから、本日の放送では、1号機の燃料棒の70%が破損、2号機、3号機でも20~30%が破損しているということが示されました。

これを何気なくアナウンサーがいうのですから、ここにも危機観のなさが現れていると思いました。

これこそ、大変なニュースなのに、それを何気なくいうことに驚きを隠すことができませんでした。

この燃料棒については、これまで、破損している可能性があるとだけ報道されていただけですので、それがいきなり、70%という具体的な数字が示されたわけで、これについては、「やはり70%も壊れていたか」と、トップニュースで伝えられてもよいビッグニュースだったはずです。

このように、何か都合のよいことだけを断片的に伝えることで、アナウンサーさえ、その危機感を失ってしまうのですから、その意味では、この小出し戦法は、ある意味で「成功している」といえるのかもしれません。

しかし、このような小出し情報を同じ手法で聞かされ続けますと、聞かされる方には、それが不安だらけの都合のよい開示ではないかと疑いを持つようになるのが自然のことといえます。

その意味で「不都合な真実」は、ほとんど知らされていない、それがこの問題においても執拗に繰り返されているように思われてなりません(つづく)。