震災、大津波が、発生してから、まもなく2カ月が来ようとしています。その復興は、今のところなかなか進んでいない、これが実情のようです。

何十年も、ありは100年も撤去にかかるという瓦礫の山問題があります。それから、最も大切な生活再建問題が横たわっています。

仮設住宅に入れても働けない、働く職場がない、このような状態が続きますと、結局は、長年住み慣れた土地を離れるしかない、このようなことが起き始めています。

これでは、防災対策をきちんと施して、漁業と観光で町おこしをしようとして努力したが、結果として人口がかつての10分の1まで激減し、それも困難になったという北の地での事例と同じようなことが起こる心配もあります。

みなさんの生計が成り立ち、そして、十分に、その住み慣れた土地で生きていけるような手立てと対策、復興支援が本当に求められているのだと思います。

その時に、私たちが果たすべき役割は、自ら研究してきた成果を、これらの人々に対して十分に還元することであり、それによって希望を示すことでもあります。

国難によって復興支援という再建がなされようとしていますが、その陰には、それができずに、その地を去っていくしかない、そのような厳しい現実もあることをしっかり認識しておく必要があるように思います。

地震、大津波で、いのちとくらし、産業が根こそぎ奪われたのですから、それこそ、その根元から再建していくことが問われているのです。

この根本問題から目を離さず、国がリードして復興支援を行っていくことが、今何よりも求められています。

また、その国の予算で研究をしてきた学者たちも、その成果を、この復興支援に傾注させる、科学者が立ち上がり、それに全力で取り組むことが必要ではないかと思います。

私がいる高専という職場においても、全国にある高専が心を一つにして、被災地の復興支援に専門家として協力する、これを可能とする全国ネットワークが必要な気がしています。

なぜなら、地震や大津波、そして原発危機は、日本のどこに住んでいても起こることですから、明日は我が身という危険と隣り合わせで住んでいる、これが私たちの姿なのです。

このようなときに、全国に散らばっている高専が力を合わせて、その国難、押し寄せてくる国難に対応する、知恵を集める、このような連携の仕事を真剣に考える、その姿を学生たちに示し、教育の糧とする、このようなことが今日真に求められているような気がしています。

さて、この「日本再生2011の春」シリーズの連載は、ここで一区切りとさせていただきます。しかし、これからも、復興支援の問題はいまだ始まったばっかりですので、引き続き、真剣に取り組ませていただきますので、どうか、よろしくお願いいたします(この稿終わり)。

MR900405466