今回の山口県岩国市の村重酒造がモンドセレクション(ベルギーの国際的食品コンテスト)最高金賞3連覇は、まさに日本の私たちが世界に誇れる「偉業」といえます。

なぜなら、同じアルコール飲料部門で、この3連覇を成し遂げたのは、サントリーしかないと思っていますので、これこそ、日本の企業が成し遂げた快挙として、後々の歴史に刻まれるべきことなのです。

しかも、村重酒造は、2008年にも、このコンテストにおいて金賞を得ていますので、実質は4連覇に近いことなのです。このことを考慮すれば、サントリーのモルツを抜いたともいえるほどの受賞なのです。

しかし、このとてつもない快挙、歴史に残る出来事をあまりよく理解できない方が少なくありません。それは、なぜでしょうか?

ここに、重要な問題が潜んでいるように思いますが、そのひとつには技術の評価の問題があるように思います。

ビール業界は、その売り上げにおいて最も熾烈な競争がなされているところです。かつては、キリンが独占していた史上で、それこ一人勝ちをしていました。

これに立ち向かったのがアサヒでした。なんとかキリンとの差を縮めたい、追い付きたいと努力し、キリンに教えを請う時代もあったようです。

そして、『ドライ』の出現で、そのキリンと相拮抗するようになり、それが今も続いています。アサヒは、このドライの技術を開拓することによって、その王者を抜くことができたのです。

これに対し、サントリーは後発で、そのビールにおける市場占有率はたかだか数パーセントでしかありませんでした。キリン、アサヒの両巨頭がそびえており、それらと相対抗することは無理、不可能と考えられていました。

ところが、この状況を突破することができたのは、上述のプレミアムモルツが誕生したからでした。これは、明らかにそれまでとは異なる上質のおいしいビールをつくりあげたからで、それがモンドセレクション最高金賞3連覇として評価を受けたことにも証明されました。

この受賞を梃子にして、キリン、アサヒの2大シアに食い込もうとしている、これが現在までのサントリーの姿であり、それを可能にしたのはプレミアムモルツを生み出した技術の力が大きかったのです。

同じことは、村重酒造の大吟醸酒「錦」についてもいえます。長年の日下杜氏の酒造りの技術と私のマイクロバブル技術が融合したことで、この3連覇という快挙が達成されたのです。

こうして考えてみますと、その受賞の背後には、それにふさわしい新技術の力が及んでいたことが明らかなのです。

天候の変化や思いつき、偶然によって偶に良い酒が生まれることがありますが、この3連覇のようなことを成すには、その背後にしっかりした技術の確立がなければできないのです。

このことは、この技術的裏打ちがあれば、そしてそれを発展させることができれば、ますます、それは発展の可能性があるということになります。

おそらく、この技術開発があることで、4連覇、5連覇と、この受賞を持続させることができるでしょう。

その意味で技術には尊い力がある、そのことをしみじみ考えさせられた「3連覇」であるといえそうです。

そのうち、「錦」で乾杯しないといけませんね。

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