朝の3時に起きて、大潮で潮が引いた浜辺に行って驚きました。そこには、小魚や海の生物が、それこそ至る所にいました。
「これがマイクロバブルの効果か! すごい!」
「これは浜辺の楽園か!」
このような思いが連発してきました。
これと同じ光景は、海だけでなく、淡水の貯水池でも経験したことがありました。
近くの浄水場の池でのことでした。もともと、この水は河川から導かれており、その源流となる河川水の汚れが引き金となって、アオコや藻類が出現し、それが上水の臭いにも影響を与えるという困った現象が起きていました。
そこで、ここにマイクロバブル発生装置を導入しました。たしか、1台のポンプで、マイクロバブル発生装置6機を4セットにした装置だったと思います。
このマイクロバブル装置のシステムを稼働させると、水質はみるみるうちによくなり、それに対応して水草の大群が繁茂するようになりました。
このとき、とくにすごかったのが、トリゲモとオオカナダモの大群であり、それこそ数十メートル四方に広がって繁茂し、その上をボートで渡っていくと、それこそ夢のような世界をわたっているような気分になりました。
この浄水場の池の辺で、そこに生息する魚の数を数えました。その数は、約1m四方で20数匹、それこそ、どこで数えても、同じ数になるので、これも驚きの連続でした。
「ここでも、魚と水草の天国が再現されている」
こう思いながら、マイクロバブルの力をまざまざと見せつけられたような気がしました。
これと同じことが、有明海の浜でも起きていたのです。ただ、この場合は、じっと長時間にわたって、その浜の様子を見ているわけにはいきません。
あっという間に潮が満ちてくるのですから、それこそ、見とれている間に、足下まで水が来てしまうのす。最高時の干満差が7mもある有明海ですから、それも無理からぬことでした。
ここで、もう一つ気づいたことは、浜を歩いているうちに、その感触が違ってきたことでした。
マイクロバブルを供給する前は、有明粘土の特徴でそうとうきめ細かく、その浜をスコップで掘ってみるとやや異臭がするほどで、その上を歩くと足のくるぶしまで、ずぼっと入り込んでしまう状態でした。
ところが、この軟弱な浜の状態がみごとに変化し、それが歩いていてもよくわかるようになっていったのです。
「おやっ!もっと柔らかかったはずだが、いったいどうしたのであろうか?」
こう思いなぁら、この固い砂浜の地域の広がりを確かめていきました。
「やはり、間違いない、マイクロバブルの装置の周辺だけが固くなっている。遠く離れた場所では、以前のように柔らかく、同じように足がぬめりこんでしまう。この砂浜を固くすることが、マイクロバブルの効果として発揮されたようでした。
この砂浜を固くする現象は、次の効果をもたらしました。
①砂浜を掘ると、ミミズが多く出現するようになりました。
②当然のことながらかつての異臭が和らぎました。
③少し離れたところでは、アサリの稚貝をたくさん見つけることができるようになりました。
④それから、マイクロバブル発生装置のそばでは、やや大きめの赤貝を見つけることができるようになりました。
「これは、マイクロバブルの連続運転で、浜が重要な変化を遂げ始めた兆しかもしれない」
このように思えるようになり、わざわざ有明海に赴くことが徐々にゆかいになっていきました。自然でもヒトでも同じことで、その重要な何かが変化し、それを認識できるようになると、俄然楽しさがますようになるのですが、この時には、それが起きていると思いました。
そして、しばらくしてから、あっと驚くような光景を目にすることができるようになりました(つづく)。
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