このところ台風の通過に伴う降雨災害が頻発しています。その典型は台風12号であり、その通過速度が自転車並みで、おまけに多くの雨が降ったために、和歌山県を中心に土砂災害が起こりました。
とくに、今回の台風被害で指摘されたのが「深層崩壊」という大規模な土砂災害でした。しかも、この崩壊が、至る所で発生し、ついには川を土砂がせき止めて人工的なダムが発生するという危険な状況が発生してしまいました。
この深層崩壊は、昨年あたりからメディアで注目され始めた新しい土砂崩れ現象です。
その特徴は、文字通り、雨が産地の奥底まで浸透し、深層の地盤そのものが一挙に崩壊することにあり、これが土石流を誘発してさらに大規模な土砂災害を発生させることに重大性があります。
そして、現在は、4ないし5つの土砂ダムが形成され、それが降雨の発生、流入に伴って、崩壊し、さらに二次的な土石流の発生を誘発する可能性が出てきていることが注目されています。
しかも、今回の場合は、その土石流が、次の下流の土砂ダムに流入し、さらに大規模な土石流を発生させ、災害を拡大させるおそれもあることから、その動きを詳しく観察して、万全の避難体制を確立しておく必要があるのです。
おそらく、このように二次、三次の土石流が発生するような危険性が生まれたことは初めてのことだと記憶していますが、これを可能な限り最小限の災害として留める工夫や処理が求められています。
さて、このように新たな自然災害が次々に、なぜ、発生するのでしょうか。その原因はどこにあるのでしょうか?
これらの問題をしっかり考えながら、きちんと対応していくことが大切です。
その最初の問題が、異常なほどに大量の降雨がもたらされるようになったことです。これまでになかったような大雨が毎年のように降るようになってきたのです(つづく)。
このゴッホ晩年の絵画は、私にとって見慣れたものです。そのことについては、別の機会に述べさせていただきます。
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