大量に発生したマイクロバブルで,水槽が充満し、底に入れられていたカキはたちまち見えなくなりました。

また、海水中に含まれていた汚れた有機物のほとんどがマイクロバブルに付着して浮上してきましたので、そのことみなさん、まず目を丸くされていました。

「これは、マイクロバブルの電気的特性ですから、このようにゴミが付着しない泡は、偽もののマイクロバブルです。

まず、このゴミが付着するかどうか、これが本物のマイクロバブルであるかどうかの見分け方です。ただ、白いだけで、それをマイクロバブルと思い込むことは非常に危険です。

みなさんは賢いのですから、簡単には騙されませんよね!」

こういうと、それはそうだという顔になります。さらに、続けました。

「このマイクロバブルは、1秒間に約500回転で水と空気を回転させることによって発生します。この方式でないと、このようなマイクロバブルのマイナス電位の特徴は出てきません。

ですから、この方式を『超高速旋回方式』というのです。ところが、この方式と同じだと称して『高速せん断方式』と称する装置もいくつか出回っています。

これは、一部の学者が、よく理解できないまま、『超高速旋回方式』も『高速せん断方式』のなかに入れて分類し、物事の整理がきちんとできていない反映でもありますが、この両者には、以下の重要な相違がありますので、これをよく注意してください」

マイクロバブルのことを少し勉強した方なら、これは、なかなか興味深い問題といえます。

「たとえば、高速せん断式の装置の代表格に『エジェクター方式』というものがあります。

これは、流体を狭いところから広いところに広げて流すと、そこに負圧や低圧部分が発生し、そこから泡がでるという仕組みのものです」

この方式の問題点は次の通りです。

①発生する空気の量が少なく、かつ大きくなりがちです。また、泡のサイズを小さくしようとすると空気量を非常に少なくするか、あるいは「なし」の状態にする必要があります。

この場合、わずかなマイクロバブルしか出ません。主として、キャビテーション(空洞現象といい、水中から空気が溶け出してくる現象のこと)現象で、マイクロバブルらしきものが出てきますが、その量はわずかでしかありません。

②もう一つは、このような方式の泡には、生物活性作用がありません。あるいは極端にわずかな作用しかなく、それが問題となります。

「みなさん、ここに空気を吸入するホースがあります。このような取り込み口のない装置がいくつか出回っています。このような装置には注意してください。

なぜなら、今からみなさんの前で示すような生物活性作用がほとんどないからです。また、その高速せん断式の空気を吸い込まない装置と同じ状態を、この私の装置でつくることができます。

それは、この空気吸入ホースのコックを閉めれば、それと同じ状態になります。この状態では、わずかに泡が出るのですが、そこでは血流促進がほとんど起こりません。

これをマイクロバブルというのであれば、別物のマイクロバブルができているからです。

ですから、みなさん、空気吸入装置のないマイクロバブル装置は要注意です。

また、先ほど、その装置のマイクロバブル発生量がほんのわずかであるといいましたが、ある装置と比較しますと、それは、私の装置の1/100程度しかありませんでした。

これでは、マイクロバブルの効果も1/100以下となりますので、みなさんも、その違いが簡単にわかると思います」(つづく)

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大津波で被災した気仙沼湾(手前は、地盤沈下で1m以上も沈んでしまった。遠くの家々はほとんどが流され、残っているのは新築ばかりで、無人家となっている。筆者撮影、2011年9月27日)