最近、マイクロバブル水、あるいはナノバブル水についての問い合わせがやや増えてきていますので、ここできちんと見解を述べておくことにしましょう。

山紫水明の言葉があるように、わが国には、古来、きれいで美味しい水があります。

出雲の「因幡の白ウサギ」伝説においても、大国主命は、「きれいな水」で身を洗うようにウサギにいっています。

この場合、「きれいな水」の内容が問題になります。また、洗うという意味も問題になります。

さて、「マイクロバブル水」とは、「液体中でマイクロバブルを発生させたときの液体」のことをいいます。

この場合、「マイクロバブルを水中に含む液体」と、その発生後において長時間経過することによって、「マイクロバブルのほとんどが水中に消失、溶解してしまった液体」の二通りがあります。

当然のことながら、生のマイクロバブルを含む液体と、マイクロバブルが溶解してしまった液体とでは、その性質がかなり異なりますので、この違いも、しっかり踏まえておく必要があります。

それから、「ナノバブル水」なるものがありますが、これについては不明なことが少なくありませんので、いわれているようなことを、そのまま鵜呑みにすることには要注意といえます。

今年もある学会で、ナノバブルなるものについての討議を行ったことがあります。

そのナノバブルの計測が行った事例があったので、どうして、ナノバブルが存在することを確かめたのかと尋ねたら、その発表者は何も答えることができませんでした。

そしたら、フロアの方が、ナノバブルは存在するという主旨の発言をされていました。

私が、尋ねたことは、ナノバブルが存在するというのであれば、それをどのような方法で確認したのかということであり、ナノバブルが存在するかどうかではありませんでした。

しかし、そのことを、これらの方々は、きちんと理解されてはいなかったようです。

さて、一部の「ナノバブル論者」のなかには、ナノバブルが非常に高温高圧になることを主張されています。

そうであれば、ナノバブルは、液体中にすぐに溶けてなくなってしまうはずであり、なんらかの反応が起こると考えるのが自然です。

ところが、ナノバブルは、長時間持続して存在し続けるとも同時に主張されていますので、そうであれば、ナノバブルは液体中に溶解せずに「残ったまま」になることになります。

となると、ナノバブルは存続し続けて、液体にどのような作用を及ぼすのか、ここが問題になります。

片方で、数千度数千気圧から一万度にもなるといいながら(そのほとんどが、超音波の結果をそのまま安易に用いて理解しようとしている)、それが発生している証拠はほとんど示されていません。

ですから、これらの問題が明らかにならない限り、ナノバブル水の特徴を論ずることはできない、これが私の見解です。

そして、マイクロバブルは収縮して、マイクロナノバブル、ナノバブルへと変化していきますので、そのプロセスこそが重要であり、そのマイクロバブル固有の世界のことを深く考えていくことが大切であると考えています。

当然のことながら、超音波の世界とマイクロバブルのそれは本質的に異なりますので、その世界を鵜呑みにして流布することは危険極まりないこだといわざるをえません。

以上を踏まえて、マイクロバブル水についてより深く考えていくことが大切ですね。

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