しらたまちゃんが生まれて、やがて10カ月を目得ようとしています。まだ、掴まり立ちはできても歩くことができません。
しかし、この1カ月間で、目を見張るような成長がありました。
その第1は、絵本がとても好きになったことでした。しらたま母の知恵で、しらたま家の片隅に木造の箱のような絵本入れができました。
単純な木の箱を縦において、そこに絵本を立てかけて置き、それが「しらたま図書館」と名付けられました。
たった一人の、この図書館の利用者であるしらたまちゃんは、朝起きると真っ先に、この図書館に行き、そこから好きな本を引き出しては眺め、時には、それを舐めて、本の一部を食いちぎることもあります。
ですから、この図書館の本で無傷のものは少なく、まことに格闘の跡が刻まれた本ばかりなのです。
たまに、新刊が送られてくると(どうやら、クリスタルさんという方が、よく本を送っているようですが、この方はきっと本で、このしらたまちゃんを鍛えようとしているようです)、それらは、木箱の上に飾られています。
しらたまちゃんは、それを目ざとく見つけ、すぐに床におろして見ようとします。こうして、読書に毎日明け暮れるしらたまちゃんですが、どうやら、好みの本があるようで、そのランキングが高いほど、歯型がついてぼろぼろになっています。
いまのところ、その最高ランキングを占めているのは、『とべバッタ』という本ですが、これとて、その地位をいつ脅かされるかどうか、じつはわからないことなのです。
なぜなら、上述のクリスタルさんの絵本プレゼント攻勢によって、その地位を奪われる可能性が大いにあるからであり、今後は油断できないのです。
ところで、このようにわずか10カ月の緑子が、本を好きになるとは、どういうことなのでしょうか。
たしかに、本を読み聞かせると、じっと聞いていて、次のページをめくるのが好きなようで、それに最近は、気にいったものがでてくると、顔をつけて「チュー」をするまでになりました。
これは、本のなかの重要人物や動物、そして物を認知することによって生まれた行動であり、それだけ人間らしい能力が芽生えてきた証拠といえるのではないでしょうか。
昔と違って、今ではたくさんの絵本が手に入ります。また、クリスタルさんのように、この図書館に絵本をせっせと送られる方もいるようですから、この図書館がいかに豊かになっていくか、これがしらたまちゃんの本好きに小さくない影響を与えるのではないかと思っています。
人は、読んだ本の量で決まる、このように思っている私ですが、それが、このような緑子の段階から始まっていることに、時代の進歩を感じることができます。
「知は力」と、フランシス・ベーコンは明言を残しましたが、それは、このような緑子にも適用されるのですから、驚きです。
となると、このしらたまちゃんには、「知を力にして、とべ、しらたま!」と、いってみたくなりますね。
緑子の笑いが、この読書によってますます豊かになってきた、これも重要な発達現象だと思っています。
そして、「知を力」とすべきは、緑子だけではありません。世の大人も、若者も、これを目標にしていただきたいと思っています。
もちろん、私自身に対しても、「マイクロバブルの知を力にせよ!」と、叱咤させていただいております。また、その修業だけでなく、みなさんとともに、マイクロバブル研修を行うことも必要なことではないかと思い始めています。
なぜなら、マイクロバブル技術は、一部の研究者や企業のためにあるのではなく、圧倒的に多くのみなさんのためにあり、その花をみごとに咲かせることが重要だと考えているからです。
それが、このしらたまちゃんのような緑子の未来を切り拓くことに繋がっていくのではないかと思います(つづく)。
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