昨日のブログ記事を読み返しているうちに,福島第一原発の事故直後に,東京電力から,その水位計が「故障していた」という発表がなされ,それがメディアで報道されていたことを思い出しました.

このとき,この故障がどのような意味を有するかについては,詳しい説明はなされていませんでした.

この水位計の針の動きをもとに,原子炉内には水があり,制御棒がわずかに空中に出ているのみで,炉心溶融は起きていないという説明がなされていました.

そして,メディアに登場してきた学者も,炉心溶融は起こっていない,メルトダウンは起きていない,安全だと盛んに主張していました.

何が起きていたのかを,ある程度把握できるようになった今,その間違った説明は,それこそ水位計の針のみで判断していた恐れがあるということになり,ここには,ほとんど深い読みも考察もなかったということができるでしょう.

NHKでは,温度が上がるのみで水位計の針が上がる傾向にあると説明されていましたが,おそらく,この水位計は,圧力センサーが取り付けられていたはずで,そうであれば,圧力容器内の圧力が高まることによって,この水位計が上昇したことになります.

これらをよく考えてみますと,水位計は,故障していたのではなく,正常に動いていた可能性があり,ただし,水位を計っていたのではなく,空気の圧力の上昇を示していたのではないかという推測も成り立ちます.

故障していたということであれば,「それはしかたがない」と思われてしまいますが,この判断には,非常に重要な問題が含まれているといわざるをえません.

いずれにしても,非常に「恐い話」でもあり,技術者には,その場で,咄嗟に事態を見抜く洞察力や鋭い直観が養われる必要があると思います.

さて,前述の東日本大震災支援プログラムに続いて,さらに,「鋭く,大きな直観(intuition)」が試される機会にめぐり合うことができました.

今回の命題は,単なる震災復興に終わるのではなく,それを質的にも量的にも発展させる技術シーズを見出し,その適用によって,文字通りの飛躍的発展を基盤とした新産業の拠点形成を行うことでした.

これは,先の新原理論に基づけば,直観(intuition)から発明(invention)を成し遂げ,さらに,革新(innovation)の最初のステップまでを実現させることを意味しています.

ですから,逆に考えますと,このイノベーションの第一ステップまでを可能とする,直観と発明がなされる必要がありました.

こうなると,いわば「次の次まである」わけですから,事は簡単ではありません.

「さて,どうしようか?」

久しぶりに,丸一日,これについてゆっくり考えさせていただくことにしました(つづく).

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大船渡湾蛸の浦の夕焼け雲(YO氏撮影)