フランス帰りのプロの料理人の試食談の続きです。

1.夏のイワガキみたいでコクがある

夏によく食べられる岩ガキです。大きいのは3年前後の養殖期間を要します。この味とよく似ていて、コクがあると判断されています。この味の濃さは、マイクロバブルを与ええる期間が増えるほど増していくようです。  

2.貝柱に特徴がある。

もともと三陸地方のカキの貝柱は比較的大きいのが特徴ですが、これがさらに大きくなり、カキの味に影響を与えるまでに至ったようです。

また、海洋生物化学の専門家によれば、ほとんどの旨味成分は貝柱に集まってくるとのことですから、この貝柱に旨味の特徴が凝縮されていることが注目に値すると思います。

3.旨味、甘味はいろいろなカキの種類(ヨーロッパも含め)の中で濃い。イワガキのようなコク。調理もよいが、このままブランド化できる。

さすが、いろいろな国のカキを食べてきた経験があるようで、その味の国際比較がなされたのだと思います。また、調理をしてもよいが、そのまま生で食べてもよく、ブランド化ができるという判断がなされていることに注目する必要があります。

これは、全国各地の数々のカキを賞味してきた私の感想も同じで、このように美味しいカキは、これまで食べたことがありません。その意味で格別の味のカキであり、素晴らしさがあると思っています。

4.先ず、食べてもらって覚えてもらう。

これをすでに実践しています。たとえば、日ごろはカキを食べない人が、このカキは特別らしく食べては喜びます。また、カキ好きな方は、特別の喜びを覚えるようで、なんともいえない感覚になられるようです。ですから、このカキを食べれば、それに感激し、その味を知り、覚えてしまうようです。

私も、その一人であり、このバージンオイスター味をしっかり覚えていますので、これが徐々に広がり、話題を作り出していくことになると思います。

また、このカキを利用した料理においても、その水準において小さくない向上が図られ、カキの新たな食文化が創造されることになることでしょう。

5.ネーミングが重要

たしかに、この問題は重要です。それまでは、「バージンオイスター」と呼ぶことにします。今後、ぴったりのネーミングを考えていきたいと思います。

6.企画の問題。味はよいので広がる。これを使ったレストランは将来的に考えられる。

これをどのようにしたら国民的規模で広め、深く理解していただけるか、その企画が重要になります。その延長線上には、各地のレストランで、このカキをおおくのみなさんに食べて喜んでいただけるのではないかと思います。

全国のカキ好きのみなさま、この被災地から生まれたバージンオイスターを全国のみなさまに知っていただき、そして愛していただけるように、ご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

また、その可能性がある場合には、私の方まで連絡をよろしくお願いいたします(つづく)。


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日の出前の大船渡湾(筆者撮影)