いつもカバンに下げている出雲大社の鈴のせいでしょうか、それとも、先日転んで顔を擦りむき、その災いが転じて福となったせいでしょうか、このところ事態がいくつか好転し始めています。

昨日は、大手企業の方が相談に来られ、ある大学および民間企業の技術とマイクロバブル技術を融合させるのはどうかという提案をいただきました。

前2者は、いわば川上の技術であり、こちらの川下の技術と結びついて初めて効果を増やすことができますので、よいアイデアだと思いました。

それから、省エネルギー、自然エネルギーの重要性がより明確になってきていますので、それをマイクロバブル技術の分野に適用することが求められるようになってきています。

この要請は、マイクロバブル技術側に、低電力で高効率のマイクロバブルの発生をより促すことになりますので、その視点から、マイクロバブル発生装置を新開発していくことがますます重要になっています。

昨日の議論は、そのような技術的アプローチが可能となったことから生まれたのだと思います。

とくに、海や湖の浄化を行う場合には、いつも、その電源配備に気を使いますので、それを自然エネルギーに切り換えられるとしたら、こんなよいことはありません。

たとえば、太陽光発電の場合、一般の住宅でも、50平方メートルで5kW程度の発電ができるようになってきましたので、これでかなりのマイクロバブル発生装置を動かすことができるようになるとよいと思っています。

なにせ、相手は広い海や湖ですから、そこに1機や2機のマイクロバブル発生装置を入れるぐらいでは話になりません。

また、この技術的アプローチの問題をよりリアルにしたのが、今回の東日本大震災支援プログラム大船渡プロジェクトの結果でした。

マイクロバブル発生装置を104機稼働させ、その効果を検証した際に、この省電力化の問題が実践的に問われることになり、よい勉強をさせていただいたと思っています。

これらの水産養殖技術の改善問題を起点として、議論はさらに他の分野にまで展開していきました。

この企業が傾注されている分野は、次の6つだそうで、いずれも国内外における重要な新産業分野と考えられますので、それらとマイクロバブル技術がどうかかわるかで、それこそ議論の花を咲かせることができました。

1.ヘルスケア:医薬品開発、医療機器開発、ヘルスケア

2.EV:電気自動車開発、先進バッテリー技術

3.クリーンテック:再生可能エネルギー、グリーンケミストリー、ESCOビジネス

4.農業・水産業:種苗/先進技術、栽培システム/植物工場、EV魚船

5.リテール:レストランビジネス、E-commerce

6.IT:半導体技術、ITサービス、インターネット・広告

これの課題には、わが国のVB(ベンチャービジネス企業)も深く関わっていますので、現時点での新産業の分類がなされていると考えてよいでしょう。

さて、議論の展開は、これらとマイクロバブル技術がどうかかわるかになっていきましたので、相談に来られた方も興味津々で目を輝かせていました。

それは、この方が理科系の機械工学を学んで来られたせいでもあり、それこそ国内外のさまざまな具体的事例を踏まえながら話が弾んでいきました。

その過程は、むずかしいことをやさしく、やさしいことを深く、そしておもしろくであり、互いにとても愉快な時間を過ごすことができました。

相談を終えて、「日本も世界も動いている!」と、さわやかな感想を持たせていただきました。

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