予定通り、徳山港12時発の周防灘フェリーで長年住み慣れた周防の地を離れることになりました。
本日は日曜日で晴れ、朝から実験室と研究室の最後の清掃を行うなか、それでも何やかやとあり、昼の弁当を買う時間もなくぎりぎりセーフで乗船することができました。
周防の地の山並みがいつもより鮮やかに見えてきました。陽光がさんさんと輝くなか、風も心地よく気分爽快。出航とともに、海からのさわやかな景色が徐々に遠くなっていきました。
「これで、長年住み慣れた山口とも別れを告げねばならない」
それにしても、最後の最後まで慌ただしい日々でした。
連夜の引っ越しの疲れよりも、この別れの思いの方が強かったのでしょうか、不思議と睡魔には襲われず、これまでのこと、これからのことで、いろいろな思いが去来してきました。
窓の外は、「天気晴朗なれど波高し」で、三角波が白く砕けては消える様子が、それらの思いを示しているようでした。
これから始まる次の人生において、「いよいよ、犀は投げられた」、もしかして、この周防灘が私にとってはルビコン川なのかもしれないという思いが湧いてきました。
約2時間で、船は竹田津港に到着。車で国東へ、陽射しがますます強くなり、すでに春の気配が漂っていました。
「国東」とは、国の東(さき)、始まりを意味します。
「そうか、新しい国の始まりの地か!ここは、よいところなのかもしれない」
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