国東市(くにさき)での新しい生活が始まりました。

国の東(さき)、すなわち、国づくりの始まりの地にふさわしい土地柄であり、歴史的には、1800年前から高僧たちが学問を行い、修業を重ねたところが、この国東なのです。

この地域の伝統を、21世紀初頭の現代において、どう生かし発展させるかに関しての課題探求を本格的に始めようと思っています。

その基本は、先に示した次の6つにあります。

さて、その次は、この理念の下に、共に協力する味方、映画『七人の侍』に例えれば、共に敵と闘うことができる「侍」たちを集める必要があります。

この映画の場合のように、手ごわい強敵と本格的に闘うためには、まず優れた作戦を立案する必要があり、このアイデアに長けた部隊の育成が重要になります。

同時に、理念だけの頭でっかちでは、直面している現実の厳しさに対しては少しも有効ではありません。

できるところから、速やかに、そして実践的に問題抽出、課題探求、課題解決に結びつく有効策を施していくことが重要です。

また、それらを実行する部隊を造ることにも特別の配慮が必要です。

そのための長期的視野からの着実な人材育成が重要であり、地域の老いも若きも、そして子供たちも参加できる「塾」が、その役割を果たすのではないかと考えています。

塾といえば、山口県が生んだ偉大な思想家の吉田松陰が引き継いだ「松下村塾」があります。

ここで、松陰先生は、弟子たちと学び、遊び、ともに成長していきました。その弟子のなかには、高杉晋作や久坂玄瑞たちがいました。

そこで、私も長い間山口県に住んでいましたので、この松下村塾での優れた教育を学ばせていただこうと思い、その実践の場として「国東下村塾」を開こうという構想を練ることにしました。

地域の人々とともに、全国の人々とともに、この塾の発展方法を研究させていただきます。

つづく