無事,徒歩で仙台駅に辿りつき,13時26分発の「はやて」に乗ることができました.15時半には,東京で企業との面談が予定されていましたので,それに間に合うことになりました.
この間,昼ご飯を食べていませんでしたので,駅のホームで弁当を買うことにしました.目当ては,「みやぎ黄金海道(1000円)」,以前に一度食べて感激したことがあり,これを探しましたが,なかなか見つかりませんでした.
やはり人気の駅弁はすぐに売り切れるようですね.
それで,しかたなく,残っていたなかから「えんがわすし」という珍しい名前の弁当を買いました.このとき,「えんがわ」という名前だから,てっきりヒラメのエンガワのことだと思い,それなら美味しいはずだとかってに決めていました.
そこで,この「すし」の一切れを口に入れて,吃驚(びっくり)しました.
「えっ!この美味しさは何であろうか? 初めてのふしぎな味?」
まず,エンガワの何ともいえない柔らかい味が口の中に広がりました.この感触は,これまでのエンガワとはまったく異なっていました.
「これが,エンガワの味?」
吃驚が感激に変わり,しばらくは,その味に浸っていました.そして,おもむろに弁当の説明文を読み始めました.
まず,エンガワはヒラメではなく,カレイのエンガワでした.それから,このエンガワを秘伝の酢に漬けて味付けしていることも判明,どうりで,ふしぎな味がしたわけだと思いました.
「なるほど,これでようやく,ふしぎな味の正体を突き詰められそうだ!」
食べ進むうちに,その独特の味を確かめることができるようになりました.また,欲をいえば,エンガワの下の銀シャリの方に,もう一つの工夫の余地がありそうだということにも気付くことができました.
それにしても立派な駅弁があるものですね.因みに,この「すし」は老舗の「伯養軒」から販売されていました.
後で,この販売店のことをインターネットで調べたら,たくさんの駅弁が販売されていました.これから,仙台駅では,この「えんがわすし」だけでなく,他の伯養軒駅弁を食べる楽しみが増えました.なんだか仙台に行くのが楽しくなりそうです.
おかげで,仙台駅発「はやて」は,あっという間に大宮駅に到着していました.今回の陸奥への旅の終わりは「えんがわすし」となり,まことに幸運で,残りものに福が宿っていました.
その後,浜松町で企業相談を受け,17時40分羽田発,大分空港行きの飛行機で帰路につきました.
空港では,しらたまちゃんの出迎えを受け,かれにお土産の袋を渡すと,それを担いで反対側に一人で歩き始め,迎えにこれらた周りの人々の笑いを誘っていました.
(この稿おわり)
1歳3カ月のしらたまちゃん
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