ブログ開設四周年を記念して,なにかそれにふさわしいことはないかと思案をしていたら,「そうだ,自分で楽しくしたらよい!」と思い,念願のDVDを購入することを決めました.

このDVD収集癖は,ある高専の先生から影響を受けたもので,徐々に,その良さを理解し始めてはいますが,その収集量においては,彼の足音にも及びません.

それでも,読書とDVD映画の両方から歴史上の人物を調べてみるのはよいことだと思います.

最近では,ユリウス・カエサル,吉田松陰,そしてこれから,「私の高杉晋作研究」も本格的に始まりそうです.

そして,今回は,コナン・ドイル作『シャーロック・ホームズの冒険』全24巻です.

このホームズに最初に触れたのは小学校4年生のときであり,授業が終わると駆け足で図書館に行き,この本の貸し出し手続きをしたことを覚えています.たしか,紺色の表紙の本でした.

そのときに,これを読みながら心を躍らせたことが,今,このDVD映画を見ることで再現されているですから,それはとても貴重な一時といえます.

このなかで,私が興味深く思っていることは,主人公の観察力と科学的な想像力の発揮の仕方に関することです.

この2つが,相棒のワトソン教授といつも異なるのですが,それは,そこに至るまでの考察力が異なっているからです.

ある仮説を持たなければ,見えるものも見えず,考えられることも考えられないのであり,それがホームズとワトソン教授の違いとしてうまく表現され,物語を面白くしているのだと思います.

同時にホームズは現場主義であり,そこにある小さなことも見逃しません.

こうして,すべてが徐々につながっていくように読者に推理させ,最後のクライマックスで,その謎解きが一挙に進み,ここがおもしろいのです.

おそらく,刑事コロンボも,この起承転結を学んで製作されたのだと思います.

ホームズの卓越した観察力,透徹した科学的想像力,そして悪や権力に屈しない正義,これらが,この物語の「おもしろさ」と「ゆかいさ」を生み出しているのだと思います.

これらは,現代に生きる私たちにとっても役立つことであり,このホームズから学ぶべきことはないかと,耳を澄まし,目を見張って物語を拝見しています.

そのうちホームズが,私の頭の中に乗り移ってきて,「ワトソン君,それは違いますよ!」,このようにいえるとよいなと思っていますが,そのためには,何度も繰り返して見る必要があると思っています.

長い年月を経ても,このように愛される映画には,優れた普遍性がありますが,その真髄に触れることが大切なことではないでしょうか.

こうして,ホームズ探偵物語「二話」とともに毎夜を過ごしているこの頃であり,我ながら四周年記念に感謝させていただきました.

つづく