「今朝は、あまり臭いがしないな? それにしても昨日はひどかった」

いつのまにか、「人間臭いモニター」といいましょうか、散歩の際には、この臭いのことを気にしながら歩きます。

先日は、この臭いの素を発している場所を視察し、その原因を突き止めました。

なにしろ、ここでは10年間、この問題が検討されてきたそうで、その割には、問題の解明があまりできていなかったようです。

科学の目で、起きている現象を正しく見ること、また、丹念に足を運んで観察を行うこと、そしてしっかり対策法を考え、その際に知恵を出して、双方に有効な方法を見出すことなどが大切なことといえます。

さて、この問題を考える際に、なぜ、臭いがここまで到達してくるのか、そのことを不思議に思っていました。

臭いを発する場所までは数km離れていますので、それをどう考えたらよいか、いろいろと頭を巡らしていました。

まず、臭いが発生するのは、早朝と夕方に限られています。それから、臭いが漂っている場所が狭い範囲に限られています(数十~200mの幅)。

さらに、日によって、その臭う場所が異なるのです。

ですから、固定点で臭いをモニターする方法ですと、そこには臭いがこない場合もありますので、正確に臭い発生回数を把握することができなくなります。

それから、外に出て、一番臭いの強いところで、臭いを嗅がないとわからない場合もあります。

それゆえ、一番有効な方法は、臭いを求めて歩き周り、その発生領域と強さを嗅いで周ることなのです。

その意味で、人の鼻は、最高の臭いセンサーになることができますので、その有効性を約1ヵ月間確かめてきたというわけです。

もうひとつ重要なことは、この臭いを発する空気が、只の臭いだけの問題ではないということです。

正確にいえば、臭いの素である微粒子が誇りや水滴と一緒に運ばれてきて、その微粒子には少なくない細菌類が付着していることを理解しておく必要があります。

すこし前に、宮崎県の牛で、口蹄疫病が流行しました。あるいは、いくつかの県で鳥インフルエンザも発生しました。

これらは、空気感染で発病するといわれていましたが、その中には、このように臭いとしても感染する経路があったはずです。

そのことの意味をよく理解し、この対応策をしっかり考えていく必要があるように思われます。

臭いを求めての早朝散歩、これからも当分続きそうです。

上述の臭いルート探索の件、次回に書かせていただきます。

つづく