昨日は、日本高専学会年会において、会場校の近畿大学高専の神野稔校長によるすばらしい特別講演がありました。
熊野市から名張市へ、昨年度における移転を実行され、みごとに再生したことを裏付ける資料が次々に示され、さすが、私立の高専の経営者はしっかりしていると感心させられました。
やはり、国立系の高専とはかなり異なる経営発想と実行力を有していて、財政の投入方法もかなり違うなと思いました。
この移転を契機に、近畿大学高専は、今後大いに発展することを予感させる内容のものがいくつもありました。
かねがね、国立系の高専においては、どこも同じレベルで、抜きんでて、他の高専のモデルになるような卓越した高専が、この50年にひとつも出現しませんでしたが、ひょっとすると、この近畿大学高専が、その状況に小さくない刺激を与えるようになるかもしれないと思いました。
高専の発展のために、互いが切磋琢磨して相互に刺激を与えあうことが大切です。
それから、他の講演においては、香川高専の内田百合子先生が立派な内容で発表をなされていました。
これは、高専の女性卒業生に対して綿密なアンケート調査をなされ、それをみごとに分析されていました。
その結果によれば、就職先に定着、転職、廃業の割合が、それぞれ1/3の割合であり、そのほとんどが就職先に定着している男性とは大きな相異を示していました。
女性の場合、より深刻な厳しい環境や条件があり、それだけ働くのも大変であることをこの結果が示していました。
それにしても立派な発表でしたので、「立派な発表でしたね」と声をかけさせていただきました。
もう一つは学生の受賞講演でした。
近畿大学高専生と高知高専生の学会賞受賞講演もすばらしいものでした。若い時から、地域の問題や基礎的物理現象の積極的な究明に取り組んだ成果には、なかなか感心させられました。
以上のように、日本高専学会年会の初日は盛りだくさんで、よい刺激を受けることになりました。
私も、本学会には1年ぶりの参加でしたので、いろいろと積極的に発言させていただき、会場を少々盛り上げることができたようでした。
懇親会では、懐かしい方々にもたくさん会い、旧交を温めました。そのなかで今年高専を退官された方がいて、今度ある自治体の首長選挙に立候補すると聞いて、その元気さに啓発されました。
この方とは若いときからの付き合いですから、その決断には「真に立派」と敬意を表させていただきました。わずかですが思わず、自主的に資金カンパもさせていただきました。
人生とはわからないもので、このような生き方ができる人は、やはり優れた人格と脂質を持った方なのですね。
この刺激で、帰ってから私も、自らを見直してみることにしました。
Yさん、当選をめざして、ご健闘、ご健勝を念願いたします。
つづく
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