その後、船で筏のところまで行き、昨日の宿題として残っていたマイクロバブルの発生に関する調整を済ませました。

本日は、風がほとんど吹かず海が穏やかで、2~3mの透明度があり、マイクロバブルの発生の様子も直に観察することができました。

しかし、この調整は、発生量と拡散具合に関するもので、かなり微妙なもので経験がないと、なかなか簡単にはできないものでした。

そしてこの調整後は、このマイクロバブルの大量発生で、順調な成長が得られるかどうかに委ねられることになりました。

それこそ、「マイクロバブル頼み」といういつものパターンです。

「ーーー マイクロバブルよ、どうか活躍してくれ!」

素直に語れば、このような思いが湧いてきました。

当然のことながら、マイクロバブルには生理活性作用と成長促進を実現させる科学的根拠がありますが、その現場では、いつのまにか、マイクロバブルに寄せる思いの方が先行してしまうようになりました。

昼前に調整が終わり、やや余裕を持って昼ご飯をいただくことになりました。私が選んだメニューは鯵フライ定食でした。

食事を終え、試運転に同行した現地の方々から、別れ際に、次のようにいわれました。

「先生、私は、マイクロバブルに命をかけていますので、よろしくお願いいたします」

真に、心引き締まる「一言」で、私の胸の中に強く印象づけられました。

そして、次のように思いなおしました。

「ーーー このような決意の方々が出現し、そして、それが達成への喜びに変わるときに、『マイクロバブルは本当に地域に根ざすようになる』のではないか」

これまでも、同じような局面に出会ってきましたが、今回も、その時と同じでした。人間の心理というものはなかなか変わらないようですね。

「マイクロバブルの真理は地域の細部に宿る」

これから、それが今回も試されることになりますね。

帰りは、海路、そして空路をたどり、国東に到着したのは夜も暗くなってからのことでした。

この3日間、荷物騒動、夜風、イカとアワビの夕食、早朝散歩、マイクロバブル試運転とあり、帰りの出発前には、地元の方々に、国東での最近の取り組みを紹介させていただきました。

その話には、とても興味を持たれたようで、ぜひ、視察に行かせてください、という意見まで飛び出すほどでした。

マイクロバブルは、それを「真に求めているところで根を下ろす」、これを実感した3日間でした。

(この稿、ひとまず終わり)

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