加圧溶解式による白濁泡と超高速旋回式のマイクロバブルとでは、その電位特

性が異なる、それが洗浄などの機能性にも影響するという重要な特徴を述べてき

ました。

 その相違性は、それだけに留まりません。なかでも重要なことは、それを発生した

液体において、化学的な性質が異なることです。

 たとえば、その比較を水道水において行いますと、超高速旋回式においてマイク

ロバブルを発生させますと、弱アルカリ化の傾向を示します(これはこれで、なぜ弱

アルカリ化を遂げるのかを解明することが重要です)。

 ところが、加圧溶解式では、逆に、弱酸性化します。みごとに正反対の結果となり

ます。ですから、酸化還元電位で表現しますと、前者はマイナス、後者はプラスに

むかう値を示します。

 さらに、この両者において、血流計測を行いました。超高速旋回式では、これまで

も述べてきたように、大幅な促進が計測されますが、加圧溶解式の水では、なにも

変化が起こりません。ここでも、生理活性が起こるかどうかで、明確な相違が存在し

ていることが明らかになりました。

 あるとき、加圧溶解式の白濁泡に拘っている方に、それでも、あなたは、この泡を

採用されるのですか、と聞くと、かれは、さすがに黙ってしまいました。

 しかし、世の中には、それだけで留まらない、物事に固執される方もいるようで

す。この加圧溶解式の用途を求めて、その理由づけをなされようとしている方も少

なくありません。

 その結果から、すぐに思いつくのが、「高濃度酸素」という概念です。高濃度の溶

存酸素を何かに使いたいと思っておられるようですが、その用途が問題です。私

の見解は、溶存酸素が非常に少ないところに、これを利用することは有効であると

思いますが、はたして、その方式が求められる現場において有効に働くシステムと

なりうるかの問題もあり、その洗練化が問われる課題でもあります。

 ところが、十分酸素があるところに加えて、さらに高濃度の溶存酸素を与えること

については、いろいろな無理があるようです。以下、それを少し紹介しましょう。

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 (1)魚の場合

 溶存酸素濃度が過飽和状態になりますと、つまり溶存酸素を与えすぎると、血管

に窒素の塊ができて詰まる病気、いわゆる「ガス病」が発生します。これは、みなさ

んの常識になっています。

 (2)植物の場合

 あるところでかなり高濃度の溶存酸素水を植物野菜に投入した結果を聞きました

が、何も変わらず、かえって変形した野菜ができたというものでした。自然の空気を

呼吸することで長い間、種を保存してきた植物にとって、それとは異なる環境を強

制的に与えることで、それに即応して成長すると考える方が間違っているのです

が、そのようには思いたくなかったのでしょう。

 (3)ヒトの場合

 ある有名な高校生が、高濃度酸素を吸って体力を回復したということが知れ渡っ

ています。最近、これに関連して、プロ野球関係者から聞いた話ですが、どうも、こ

れは、あまりよくないという話を聞きました。この真意はよくわかりませんので、これ

以上のコメントはできませんが、最近の新聞紙上では、ドーピングになる、ならない

という話もあるようです。

 そこで、マイクロバブル水を飲んだらどうかという話があります。健康を願う人は

良い水を飲みたいと思うはずです。かつては、井戸の水しか飲まなかった私たちが

ペットボトルの水を買って飲むようになりました。子供のころのことを考えると、とて

も想像できないことです。

 いずれ、このマイクロバブル水については詳しく述べさせていただきますが、マイ

クロバブル水は、通常の場合、過飽和状態にならないことを特徴としています。そ

の意味で、大きな気泡を水に入れた場合とは、本質的に異なるといえます。

 普通の水道水では、その溶存酸素濃度は高く、溶存酸素濃度を向上させるため

にマイクロバブルを使う必要はありません。

 しかし、誰しも、マイクロバブル水を飲んでみたいと思うはずで、私も、その一人で

した。もう10年以上も前から、その水を愛飲しています。その理由は、おしいから

ですが、それだけでなく、その科学的検討も重要です。


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