本日は、雨の土曜日です。1週間の疲れが押し寄せてきたのでしょうか、朝から二

度寝、三度寝を繰り返し、眼を醒ましたのは、昼下がりでした。
 
 「家の掃除をするので、どこかでブログの記事でも書いてきたら!」

 家内から、こういわれ、いつもだと、「この雨のなかで?」と、少し反発したくなるの

ですが、今日は頭がそこまで回らず、素直に、それに従うことにしました。

 もしかしたら、「ブログは毎日書く」、この意識が定着して、それには靡(なび)く回

路ができたのかもしれません。

 近くの緑地公園を歩いてみましたが、雨が降り続いているので、私が座る場所が

ありません。

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 そこで、私のブログ執筆における第2基地である喫茶店に行くことにしました。い

つも座る大きな机が運良く空いていて、これで、すべて条件が整いました。

 現在、私は、日本高専学会という主として高専の先生方が集まる学会の「臨時編

集委員会の委員長」をしています。臨時とは、期間限定という意味ですが、いろいろ

な経緯があり、それを引き受けることにしました。

 これに関係して、宮廷女官「チャングム」のことを思い出します。彼女は、最後に、

王様にお願いして、3日間だけ、「チェゴサングン」という、いわば宮廷の料理長の

職につきます。

 それは、亡き母との約束を果たすためであり、彼女は、その女官の部屋で、代々

引き継がれる文書に、その母の思いを込めて書き込み、涙します。

 みなさんも御存知のように、チャングムは、料理人から女医へと方向転換しなが

ら、さまざまな因習や悪、そして利権と闘いながら、「知恵と工夫」でたくましく生き

抜いていきます。

 この物語が面白いのは、邪な利権や古き因習が、ヒトの身体、「いのち」には及ば

ぬところがあり、その「医学の力」が、それらと対決して勝っていくことにあります。ど

こか、それがマイクロバブルの事例と似ているように思います。

 彼女の真骨頂は、いかに、その迫害を受けても、かならず、知恵で活路を見出し

て、大逆転の状況を「たくましく創造できること」にあります。

 ここで、数々の迫害と経験を経て、たくましく育ったチャングムが、次の名セリフを

語ります。

 「誇りは、踏みにじられても消えはしない。自分で消さないかぎりは」

 亡き父と母の教え守り、自分の意思を貫いて育った彼女ならではの言葉です。

 さて、そこで、どこがチャングムと似ているかという問題ですが、彼女の場合は3日

間、私の場合は、3回の学会誌の発行という類似性です。それから、もう一つの本

音は、一度も、このポストに就いたことがなく、短期間でもよいから「一度やってみた

かった仕事」でもありました。この本音も、彼女と少し似ています。
 
 それから、彼女の場合は、代々引き継がれている文書に記入することが大きな目

的でしたが、この学会誌への記入も、どうやら実現しそうです。

 このように考えますと、通常では、この学会で異例の長さで会長を務めた人間

が、その下のポストで臨時とはいえ、働くことは異例中の異例のことといえますが、

それは、「そんなの関係ねえー」といわせていただきます。形式よりも「実が大切」で

あり、彼女と同じ「願い」が叶うのですから、少々の苦労は大したことありません。

 「好きなことをすると、どんどん、やる気が出てくる」、マイクロバブルのことを寝て

も覚めても考え、実践できるのは、それが「好き」だからであり、それを重ねている

と、それが「楽しみ」や「喜び」に彩られてきます。そして、それが、その人の人生を

変えてしまうことになるのです。これは、私にとって大変なドラマといえます。

 本ブログのサブタイトル「分け入っても、分け入っても、マイクロバブル」は、山口

県の俳人、種田山頭火の「分け入っても、分け入っても、青い山」に因んでつけさせ

ていただいたものです。

 このマイクロバブルに分け入る方が、相当な数になってきて、とうとう、それらの方

々の人生も変え始めました。現在、登場中の「マイクロバブル人(びと)」も、その典

型と思われる方々です。

 すこし、横道に反れそうですが、そうではありません。前述の学会誌編集の仕事

は、小さな学会の、しかも限られた期間における「短いもの」ですが、それは、「やり

たかったこと」であり、それが叶うことは、もしかしたらチャングムと少し同じところが

あるかもしれないと思った、だだ、それだけでよいことなのです。

 でも、その記事集めに奔走するなか、真に、うれしい事が舞い込んできました。そ

れは、私が尊敬するS東大名誉教授(先生は、私のことを『弥次喜多道中』の『喜

多』でよいといわれていますので、この場合、ご本人は『弥次』さんになります)

から、「『脳梗塞との闘い』、『ながれだより』2008年6月号」が届きました。

 これに衝撃を受け、日本高専学会には、先生からたくさんの支援を受けていまし

たので、すぐに、この記事の転載の許可をお願いし、その快諾を得ました。これに

は、自らの病を明らかにして、人生を諭す、すさまじい姿があり、その迫力に心を打

たれます。また、先生の快諾についても、「なんと、ありがたいことか」と思いまし

た。

 もうひとつは、山形県鶴岡市にあるT高専の若人との交流が深まったことです。

 みなさんは、2007年10月に鶴岡市で開催された私の講演会に参加していただい

た方々です。その後、全員から、講演会の感想を述べた手紙をいただき、まず、

これに感激しました。うれしさのあまり、鎌倉の有名な「レーズンクッキー」をお礼と

して送らせていただきましたところ、これが当然のことながら大好評で、その交流が

さらに拡大していきました。

 新しい実践的な技術を勉強している高専生のマイクロバブルに寄せる関心は非

常に高く、なにか、約1000kmという山口と山形の時空を超えての「高専交流」が、さ

らに勢いを増すのではないかと予測しています。

 そこで、新たな事態に備えて、その有効打を放つ必要があります。それは、さらに

有効な「お菓子」を送ることです。今度は、マイクロバブル技術を駆使して、みごとに

数段格上げした広島の「もみじ饅頭」がよいかなと思っています。

 さぞかし、山形で賞味する「マイクロバブル『もみじ饅頭』」も「おいしい」のではな

いかと思われます。

 S先生、T高専の物質工学科4年生のみなさん、ありがとうございました。

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