マイクロ・ナノバブル技術の基礎セミナーを終えて休み間も

なく、第1回全国高専阿智サミットが開催されました。これは、

全国の高専から教員と学生が集まり、互いに、その研究成果

を発表しながら交流し合うことを目的としていました。その詳し

い内容については先に報告した通りですが、ここで私が注目

させられたのは、学生たちが、これに反応し、みごとに変化し

ていったことでした。

 教師の仕事では、いかに最高の教材と環境を与えることが

できるか、これがいつも問われますが、今回は、それに近いも

のが2つありました。

 その一つは、元木更津高専のH先生による特別講演でした。

高専3年生(高校3年生)が一般科目の「特別研究」において

409枚の論文を提出したことで、その彼女に何が起きたかとい

う事例についてでした。彼女にとって、自分が選んだテーマに

おいて自学自習、調査研究を繰り返す中で、論文を書き続

け、成長していった、つまり、自らを「ブレイクスルー」した話

は大変刺激的で、十分な迫力がありました。

 「自分の学校生活と比較しながら、自分の在り方を考えざる

を得なかったのではないか」

 学生にやさしく語りかけるH先生の人柄も、少なくない影響を

与えたにちがいありません。

 2つ目は、自らが研究した内容をまとめて発表し合うことでし

た。おそらく少なくない時間をかけてまとめた内容と思われま

したが、それを各高専で競い合うのですから、それだけ、がん

ばろうという気持ちが湧いてきたはずです。

 その結果について高専の先生から質問を受け、意見が出さ

れるのですから、さらに刺激を受けました。そして、最終的に

は、その研究をどのように発展させるかという前向きの話にな

りますので、発表者にとっても参考になります。

 これらの経験を通じてみごとに成長していくのですから、とて

も良い経験をしたことになります。今後がとても楽しみです。

 その後、かれらは、サミットが終わって2日間も現地実験を

行い、続いて、大阪府立高専でポスターセッションの発表も

行いました。ポスター会場では、多くの先生に興味を持って質

問され、これもかなりの勉強になったようでした。

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