M:K君、マイクロバブル野菜の特徴は、その「自然の味」に

あります。自然の味といっても、読者には、わかりにくいところ

もあると思いますので、それを言い換えますと、「野菜本来の

味」といいましょうか、昔、子供のころに食べた味とよく似てい

ます。それから、よくある「えぐさ」や「渋さ」がまったくないので

す。

 K:なかなか表現が難しい問題ですね。

 M:そうですね。もっとたくさん食べたいと思えるような野菜と

いいましょうか、逆に食べようという気持ちが起こらない野菜と

比較可能な野菜ともいえます。現に、私は、マイクロバブル野

菜を賞味させていただいてから、他の野菜を食べようという意

欲がほとんどなくなってしまいました。

 K:私もいただいたことがありましたが、やはり、その通りでし

た。この味の「確かな違い」は何なのでしょうかね。

 M:厳密に問われると、簡単に答えを出せるようなもではあり

ません。昔から、野菜の味には、土や水、そして肥料も関係し

ているといわれていますので、その総合的な検討が必要にな

ります。

 K:となると、大変ですね。山根方式は水耕栽培なので、ま

ず、土を使っていませんよね。

 M:そうです。土はまったくなく、土の代わりに水を使用してい

ます。水は、どこにでも流動しますので、土のようなムラはでき

ませんが、最大の問題は、その水質悪化で根腐れが起きない

かということにあります。

 K:その根腐れ問題とは何ですか?

 M:一般的には、水質が悪化し、酸素不足になって根が腐っ

てしまうことをいうようです。これを防ぐには、水の流動性を高

めるか、微細な気泡を混入させるかして溶存酸素濃度を高め

る必要があります。前者の場合は、水を動かすために大型ポ

ンプが必要であり、後者では、エアーコンプレッサーやブロア

を使いますが、この効率があまりよくなく、たくさんの空気を入

れることになり、それらの電気代が嵩んでしまいます。

 K:なんだかよくわかりませんが、その大問題をマイクロバブ

ルが解決したということですか。

 M:そうです。マイクロバブルを入れた水槽では、溶存酸素濃

度の向上がなされたのですが、それ以上のことが起こりまし

た。それを生物活性作用と呼んでいますが、そこに新たな特

徴が見出されてきました。結果的には、そのおかげか、根腐

れも起こらず、野菜がどんどん成長し始めたのです。

 K:その成長には、水や肥料の問題も当然関係していますよ

ね。

 M:マイクロバブルを与えたときの水の変化、その中に含ま

れる無機肥料の問題、さらには、それらを野菜が吸収して育

つ問題、これらと葉っぱにおける光合成や水分含有量の問

題、これらが、その「自然の味」と総合的に関係しあっている

ように思われますので、これらを一つ一つ検証していく必要

があるように思っています。

 K:とても大切な解明だと思いますが、それを実現することは

もっと大切で、しかも大変なことですね。

 M:ある生物学者は、「人生は短し、学問は長し」といいました

が、そのような長いスパンで考える必要がある問題ですね。K

君、私たちのような素人研究者が取り組めるような問題でしょ

うか、君はどう考えますか?

 K:そこで尻ごみするようではプロになれません。素人が素人

で終わってしまいます。そこに、素人かプロかの「厚い壁」があ

ります。マイクロバブル評論家としての私にとっては、その壁

をよじ登ってでも超える問題も、じつに重要なテーマといえま

すので、なんとしてもよじ登っていただきたいですね。たとえ、

何回も壁から落ちたとしても。

 M:こういうときに、あなたはいつも非情になれるのですよ

ね。壁から落ちると、大変なことになりますが。

 K:少々はよいのではないですか。私が最初に、壁によじ登

るのではありませんから、私はあなたと違って評論家ですか

ら、名探偵ホームズとは違う、ワトソン、これが私の重要な役

どころですから。

J0421812