マイクロバブルの効果について、その長期的な問題を考える際に
は、「マイクロバブル水」と「マイクロバブルの生物活性」という2つ
の視点が重要です。
そこで、これについてMKコンビの会話を続けることにしましょう。
K:「マイクロバブル」と「マイクロバブル水」は違うのですね。
M:その通りです。「マイクロバブル」とは気体のことで、「マイクロバブル水」
とは、「マイクロバブルを含む水」や「マイクロバブルが発生した後の水」のこと
をいいます。
K:「マイクロバブルを含む水」と「マイクロバブルが発生した後の水」は、どう
違うのですか?
M:「マイクロバブルを含む水」とは、発生しているマイクロバブルが存在して
いる水のことです。「マイクロバブルが発生した後の水」とは、マイクロバブル
を発生させた後で、しばらく時間経過した水」のことをいいます。前者は、水の
中でマイクロバブルの特性を生かすことができ、後者では、マイクロバブルの
発生時に変化する水の性質を生かす技術といえます。
K:この区別が、とても重要なことはわかるのですが、具体的には、どのよう
な利用が考えられるのですか。
M:その方がわかりやすいですね。実際の海の場合ですと、このときの1回4
時間、マイクロバブル発生装置10機におけるトータルのマイクロバブル発生
量は、約5000リットル、マイクロバブル水は、約100立方メートルでした。前
者においては、溶存酸素濃度の向上、生理活性を引き起こし、カキをカンフル
的に元気にし、後者においては、アルカリ化や浸透性の促進などの効果に
よって水環境の改善を実現させたのではないかと思っています。
K:それで、カキが喜んだのですね。
M:そうだと思います。カキが死んでしまう環境ではなく、マイクロバブルの供
給でそれを防ぐ場バリアのようなものが、筏の周辺に形成されたから、少々の
悪条件でも耐えることができたのだと思います。マイクロバブルを供給すると、
二枚貝が強くなり、少々の酸欠でも対応できるようになります。そのことは、三
重県の英虞湾においても観察することができました。溶存酸素濃度が、
2~4ppmでも、マイクロバブルを与えたアコヤガイの稚貝は元気そのもので
した。ところが、マイクロバブルを与えていないと、このような状態が3日も続く
と貝がどんどん弱っていきます。
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