昨夜のNHKニュース9に大江健三郎さんが登場し、大変興味深いことを仰られれ

ていました。今日の状況は、100年前の石川啄木が生きていた時代以上に閉塞し

ているのだそうです。たしかに、啄木は、その時代閉塞を嘆いた文書を残していま

す。その啄木の歌を、谷村新司さんは、昴(すばる)という歌の2番に採用していま

す。

 「息をすれば 胸のなか 木枯らしが泣き続けるなり」

 「されど我が思いは熱く 夢を追い続けるなり」

 当時の啄木は、不治の病である結核にかかり、生きることにも困難を感じていま

した。この歌詞は啄木の歌そのものですが、結核にかかり、胸がヒューヒューいう

様子が木枯らしに例えられています。また、結核で熱を出すことと夢を追う熱き思い

の二重の意味が込められています。そこには、時代にも、自らの身体にも希望を持

てないなかで夢を追うという切ない思いが示されています。たしか、闘病生活をす

る啄木の歌のなかに、満開の桜が散る道を白い着物を着て歩きたいというものが

あったことを思いだします。

 この啄木が生きていた時代以上の閉塞がおきているとのことですが、戦争、病

気、飢餓、食糧難、エネルギー枯渇、環境破壊、犯罪多発、派遣切りなど、すこし考

えただけでも大変な時代であることが想像できます。

 大江さんが、この厳しい世の中を生きていかねばならない若者に対して、「意志の

力による楽観主義」という強烈なメッセージを示しておられました。これには、親しい

友人から発せられた「人間がやったことであるから、解決できないはずがない」とい

う言葉も添えられていました。

 この「意志の力」とは、自覚的な志や考えを示す力のことであり、それによって、困

難や閉塞を乗り越えることができることを信じることのような気がしています。また、

これは、単に思考だけにとどまらず、自然科学的な物質や科学技術の問題も含め

るとしますと、それらは、啄木の時代よりもはるかに進展しており、マイクロバブル

も、その楽観主義を支える重要な事例の一つといえます。

 グローバルに見れば、現在には少なくない困難が山積しており(1月5日、「ブレイ

クスルー元年(4)」参照)、それらの困難に真正面から立ち向かう「意志の力」を発

揮させることが重要であり、そこには「マイクロバブル」という強力な武器があります

ので、「堂々とした楽観主義」で挑戦していきたいと思っています。

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