K:マイクロバブル野菜については、みなさんの関心が高いようですね。

 M:これは、食べてすぐにわかることから、「本物野菜」といえます。その味の特徴

は、柔らかくて自然の味がするところにありますが、逆にいうといやみや渋みがな

いともいえます。実際に食べてみると、「こんなにおいしい野菜があったのか」と感

激してしまいます。なぜこのような野菜が育てられるのか、これは大変興味深い究

明課題といえ、その理由が徐々に解明されてきています。その特徴が、しっかりと

光合成がなされて非常に緑が濃くなり、しかも根が驚くほどに成長していることにあ

ります。

 K:もともとは山根さんが開発された農法ですよね。それをマイクロバブル技術が発

展させたということですよね。その発展は、どのように考えればよいのですか。

 M:山根さんが、最初にいわれたことは、最後まで解決できなかった問題が、空気

を入れる問題でした。「私が、どうしてもできなかったことを、このマイクロバブルが

解決してくれるのではないか」と仰られていました。そして、マイクロバブルは、その

期待に応えましたが、それは彼の予想をはるかに上回るものでした。おそらく、生

産額が倍以上になっていくのではないでしょうか。野菜の品質については、これま

でも述べてきましたが、いろいろな節約や経費低減も可能となるようです。

 K:山根さんの農法は、年12回の収穫、無農薬で無機肥料を用いた水耕栽培です

よね。

   これにマイクロバブル技術が融合し、より高品質の野菜がより大量にできるよう

になったということですよね。

 M:そうです。これからも、吃驚するようなことが次々に出てくると思います。

 K:次の本質的事例は何でしょうか。

 M:三番目は、微生物活性です。これでは、排水処理において最初の契機が生ま

れました。その事例は、シャープ福山工場における半導体工場における排水処理

で驚くべき結果が生まれました。簡単にいえば、わずかなマイクロバブルを含む液

体を処理槽に入れることによってその処理槽全体の微生物量が2倍近くになり、そ

の処理能力が約20倍に向上したことにあります。マイクロバブルで微生物活性が

起きた典型的事例といえます。

   しかし、これがなぜ起きたのかが不明でした。この解明が重要であることと、同時

に、微生物活性の制御が可能かどうかという問題も浮き上がってまいりました。

 K:なるほど、すですか。これも実際に役立つ問題ですので、見逃せませんね。

 M:排水処理の問題は、それぞれ排水の性質によって、その処理法が異なるの

で、統一的な見解を得るまでには至っていませんが、その後も非常に本質的な事

例が増えていますので非常に重要な課題と考えています。

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㈱APJのマイクロバブルミニトマト、山根さんは、緑のヘタがまっすぐ伸びているの

は初めて見たと吃驚されていました。