K:強塩酸の温泉水でしか起こらなかった知覚神経刺激の重要な効果が,アルカ

リ単純温泉においても,マイクロバブル風呂によって可能性があるということには

小さくない意味がありますね.つまり,強塩酸温泉水で先生が味わった満腹感と私

が湯ったりーな昼神のマイクロバブル風呂で感じた満腹感がぴたり符合したことは

非常に重要なことであったということですね.

 M:その通りです.この満腹感は,水道水におけるマイクロバブル入浴においても

生まれますので,自然に過大な食欲がなくなり,痩せることになります.たしか,Kさ

んも,痩せられたと聞きましたが.

 K:たしかに,最初の3ヶ月で6kgほど痩せました.その後は,徐々にやせる割合

が減って,いまでは落ち着いています.今まで,何度もやせる努力をしたことがあり

ましたが,このように自然に気がつかないうちにやせられたことは初めてのことでし

た.ところで,満腹感を覚えて,食欲がなくなるということは,やせること以外には,

どのようなことが考えられるのでしょうか.先ほどは,鱧の話もありましたね.

 M:満腹感を覚えると,ゆったりして眠くなりますね.それは,昼からの授業で学生

たちが気持ちよさそうにこっくり船を漕いでいる姿を見れば,すぐによく分かること

です.マイクロバブルを浴びた鱧も同じでしょうね.あのすぐ噛みつく凶暴な鱧がお

となしくなって手でつかまれてもじっとしているというのですから,えらい変わりようで

す.私も,まさかと気になって,マイクロバブルのなかで気持ちよさそうに泳いでい

る鱧を何度も木でつついてみましたが,なされるがままでした.逆に,港の生簀に

入れられた手負いの鱧を覗いたときに,その鱧が飛びかかってきたことを目の前に

したこともありますので,これは大変な違いだと思いました.

 K:ということは,そこに「重要な何か」深い訳が隠されているような気がしますね.

 M:K君,鋭いですね.この謎解きをするには,まず,その逆のケースから考えて

みるのがよいと思います.あの屈強な鱧も傷を負うとすぐに死んでしまいます.です

から,イライラするのは当然で凶暴性が出てくるのだと思います.それは,動物も

同じで,手負いのライオンや腹を空かした熊が凶暴なことは,みなさんよくご存知

のことです.

 K:ライオンや熊だけでなく,ヒトも同じですね.みなさん,生きているだけで大変な

世の中で苦労されています.先の見えない不況社会,辛い仕事,容赦なく襲ってく

る病気など,休まることが少しもない毎日を過ごされている方ばかりのようですね.

 M:たしかに,大変な「ストレス」社会です.新潟大学大学院教授の安保徹教授

は,『長生き免疫学(現代書林)』のなかで,ストレスが,「老化,ガン,生活習慣病」

の原因であるとし,それを「不安,心配,恐怖,苦痛など『苦しく辛い』感情」という心

理状態のことをいうと述べられています.

 K:ストレスですか.よく見るとストレスだらけの世の中ですね.

 M:ストレス過多で,出張の時など,食欲が増して,たくさんのものを食べたり,酒

を多めに飲んだりすることがよくあります.いつもの生活バランスが壊れてしまうこ

ともありますね.ですから,満腹感が生まれて自然に食欲がなくなるということは,

このストレスをなくす方向に何かが働いているということでもあるのです.

 K:というと,マイクロバブルとストレス解消問題を,さらに深く考える必要があると

いうことですね.

 M:なにかとストレスの多いKさんですから,この問題は他人事ではない,身につ

まされることですね.その「重要な何か」をさらに深く考えていく必要がありますが,

できれば,それをマイクロバブル風呂に入って考えるのが理想的ですが,すぐには

そうもいきませんね.

 K:そこは我慢ということになりますが,実際に湯ったりーな昼神のマイクロバブル

温泉に入ると,そんなことは考えなくなります.なにせ気持ちがよいので,それだけ

で満足してしまいます.

                                              (つづく)

 

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