農商工連携の中心課題の一つとして植物工場のことが話題となっています.ま

た,この主題については,山根式水耕栽培とマイクロバブル技術の融合・発展につ

いても述べてきました.

   そこで,昨年から,私どもの研究室においても,超ミニサイズの水槽における野

菜生育実験を行ってきました.何事も「有言実行」が大切であり,マイクロバブル技

術を発展させるには,自らが,それを体験的に学習し,さらに研究する姿勢を継続

的に保つことが大切です.この過程で,素人から研究者へ,さらには,ブレイクス

ルーを起こす当事者へと変化していく可能性が生まれてくるのです.

 それゆえ,この「変身過程」が,私にとっては,いつも新鮮で魅力的なのです.

 昨日は,とてもよいことがありました.じつは,私が,その植物水槽の世話をして

いるときに,トマトの主枝を誤って折ってしまったのですが,それを「挿し木」してい

たら,勢いを盛り返し,茎から根がいくつも発生していることを観察することができ

ました.

 そうか,この手があったのかと思い,今度は,積極的に「挿し木」を行い,トマトを

何倍にも増やそうということになりました.これは,素人の段階の学習問題ですが,

学生にとっても私にとっても,非常に重要な体験であることに間違いはありませんで

した.誤って折ってしまった罪を償うことができて,さらにトマトを何倍にも増やして

栽培できるので,一挙両得になったからです.

 これから,マイクロバブル水槽でトマトがどこまで育つのか,それを見届けること

が私の仕事の一部になりそうで,わくわくしています.

 このようにして,私の「超ミニ植物工場」も徐々に充実・拡大を遂げ始めています

が,それがどこまで可能か,今年の夏も楽しくなりそうです.

 さて,下に,マイクロバブル育ちのミニトマトの写真を示します.この写真を見て,

なにか普通ではないことを見出すことができますか?

 よく観察して,考えてみてください.

                                          (この稿つづく)

200801301418281

(㈱APJ姫路植物工場のミニトマト)