役人の追跡から逃れたホジュンは,父親が指示した地に赴きますが,頼りにいて

いた知人の役人はすでに他の地に去っていて,途方にくれてしまいます.そして,

いろいろな事情を経て,彼は,ようやくユ医師の病院の「水汲み」として雇っていた

だくことになりました.

 しかし,水には,いくつもの種類があり,患者ごとに与える水が異なることを知ら

ず,たちまち困ってしまいます.その水については,病院の誰からも教えてもらえ

ず,すべて同じ水を亀に入れてしまい,ユ医師から怒られてしまいます.

 ここから,亀ごとに水の種類が異なり,それが湧いてくる場所も異なることを探し

当てるようになります.これには,同じ病院で働いていたイェジンの助力がありまし

たが,この水の違いを知ることによって,自ら学ぶことの大切さを深く理解するよう

になりました.

 それにしても,患者の症状ごとに,水を変えて用いるという見識は立派です.

 薬用,飲用,消毒用,洗浄用などによって,水を使い分けることは,それぞれの水

の性質を理解していないとできないことであり,この選別には,現代にも通じるレベ

ルの高さが認められます.周知のように,多くのみなさんが水道の水を飲まなくなり

ました.水道水がまずくて,それにとって代わったペットボトルの水がより美味しくし

たことが,その変化における主な理由でした.一方で,コカコーラがアメリカから持

ち込まれ,これをモデルにした清涼飲料水がいくつも出てきて,今日は,それらで

溢れるようになりました.

 このペットボトル飲用習慣の定着から,「健康飲用水」,「健康水」という新たな概

念が付与される「商品」も出てきました.「ポカリスエット」や「アルカリ天然水」,「バ

ナジウム水」などが,それに該当します.

 この水づくりにおいては,ホジュンの時代において,水が患者の症状ごとに種類

を変えて用いられたことには,当時のユ医師が水についてしっかりした「科学的知

識」を有し,それを病に適用するという「豊かな創造力」が発揮された結果だと思わ

れます.この教訓を「現代にどう生かすか」,これが鋭く問われているのだと考えま

すと,次の課題が問われているのだと思います.

 ①抜群に美味しい水をどう造るか.

 ②より健康な水とは何か,また,それをどう造るか.

 ③殺菌や除菌が可能な水づくりをどう実現するか.

 ④動植物にとってより必要な水とは何か.

 ⑤食品を格段に美味しくできる水とは何か.

 ⑥これらの水生活や水環境をどのように確立するか.


 いずれも,本格的で重要な課題であり,それらのブレイクスルーが求められてい

るように思われます.その意味で,ホジュンが学んだことは,現代にも「生きてい

る」課題といえそうです.

                                        (この稿つづく)
J0325308