朝の新幹線に乗り,東京に向かいました.本日の予定は,2つの企業面談と弁理

士との打ち合わせを済ませ,長岡に最終便で向かうことになっています.夕方は,

産学連携の仕事をなされているT社長と話が盛り上がりました.

 今日の日本は,その政治の面での地殻変動が起こる可能性が高まってきました

が,それは科学技術の分野においても,それが連動して起こることが期待されま

す.そのためには,人材の分野でイノベーションを起こすことを可能とする多数の若

者を輩出させるようになることが大切であり,それをどうするかをめぐって熱烈な議

論を交わしました.

 現在の日本おいては,先の世界規模の経済危機を前後して,VB(ベンチャービジ

ネス)の起業や運営が「冬の時代」を迎えていますが,これがアメリカではまったく

事情が違っており,そのVBは,わが国と異なって,非常に活気を帯びているそうで

す.

 さて,それでは,どのようにしたら,イノベーションを起こせる学生を育てることが

できるのでしょうか.この検討は非常に重要であり,T社長の思いが,その論議の

やり取りににじみ出ていました.

 このなかで,私は,次のように意見を述べさせていただきました.

 ①イノベーションを起こすような学生を育てるには,イノベーションが起こっている

現象のなかに学生自身が入ることで,それを実体験する,そして,さらには,そのイ

ノベーションの一部を担うことによって,その実感を得る,これらを繰り返し経験しな

がら,次の3つを身につけることが重要である.

 1)科学技術に関する豊かな知識を身につける

 2)豊かな創造力

 3)確固とした信条

 ②イノベーションは必ずしも恵まれた環境下で起こるのではなく,むしろ,それと

は逆のところで起こる可能性が高い.その意味で,私は,大学等よりは,イノベー

ションを起こせる環境にいるということになる.大学においては,中央の有名大学

よりも地方大学の方がイノベーションを起こせる可能性があるといえる.その意味

で地方大学から彷彿としてイノベーションの種が生まれてくる必要がある.また,そ

の実績を示すことが重要である.

 私は,これらを,マイクロバブル技術の現局面の問題と絡ませながら,より深い議

論を行うことを楽しみました.

 困難が多いなかで,この視点の確立とともに実践的な克服の取り組みがますます

重要になってきていると思います.

J0252405