第三のテーマは、「壁突破」の問題でした。誰しも、たくさんの壁を持っています。その壁の高さや厚さがけた違いですと、それに立ち向かう気力もなくなって、尻込みし、時には逃げ出したくなります。 

 私たちは、それを「学問や科学の力」を武器にして、その突破を試みようとしていますが、これがなかなか容易ではなく、それを突破しようとして悩みや苦しみを味わうことになります。

 私は、次のように切り出しました。

 「高専で年間1,2件しか特許申請がなされていないという現状には、それを乗り越えるべき壁が大きく横たわっていることの証拠ではないでしょうか。これは、『発明』に導かれる『ひらめき』が少ないことをも意味しています。どうでしょうか、この『ひらめき』を豊かに創出していくことが大切ですね」

 こういうと討議の相手になられた先生は、ずいぶんすっきりした顔つきになっていました。

 そして、議論は、マイクロバブルの新技術開発に関わる「キーワード」に移ってにいきました。その主たるテーマは、マイクロバブルによる澱粉排水処理に関することで、次のような課題がありました。 

 「マイクロバブルが、その排水処理に、なぜ適しているのか」

 「排水中で発生するマイクロバブルの性質は、どのようなものか」

 「マイクロバブルでなぜ臭気が軽減されるのか」

 これらを踏まえて、泡としてのマイクロバブルの排水処理技術の発展を目指すことで話が収斂していきました。

                                                     (この稿終わり)