そこで,この2年間,一心不乱に「マイクロバブル研究」に打ち込んでまいりました.もともと,「寝ても覚めてもマイクロバブル」の世界を彷徨っていますので,これに「打ち込む」ことは「最高の幸せ」といえます.

 先日も,ある出版社の方に,「趣味は何ですか?」と尋ねれ,即座に「マイクロバブルです」と返事をすると,まことに不思議な目で見られました.

 こちらも,その通りですから,正直にいったのに,「なぜ,そのような目で見るのですか?」と見返すしかありませんでした.ついでにいうと,食べ物や着るものなど,マイクロバブル関連を除く物欲はほとんどなくなってしまい,お金についてもそうで,この十数年,どこでどうなっているか,さっぱりしりません.

 要するに,マイクロバブルの事さえ考えていればよく,それに加えるとすれば,毎日小さな盃に1,2杯のマイクロバブル酒「錦」か1つのグラスワイン,そして時々大好きな音楽を繰り返し聴く程度でよいのですから,じつに「ささやか」そのものです.

 毎日の夕食のメニューもほとんど不変といいましょうか,わずかな準備で食べられる料理でよく,これまた,まことにつつましやかな食生活でよいのですから,ほとんど手間がかかりません.周囲も楽なもんです.

 そして,少し時間的余裕が生まれたので,学生たちと本気でマイクロバブル研究に取り組みました.

 まずは,懸案となっていた「光マイクロバブル」とその「生理活性作用」のメカニズムをより深く究明しようと試みましたが,これがなかなか良い成果を生み出すまでには至らず,あれやこれやが続いていました.

 研究室の中で足踏みをしていると,外の方がにぎやかになる,これが起こり始めました.名古屋大学で開催したシンポジウムのことを述べましたが,そこで特別講演をしていただいた岡庭一雄村長がいる長野県阿智村のプロジェクトが進み始めました.

 その折,懇親会場に行く途中で,岡庭村長から「先生,そのうち研究所をわが村につくりませんか」といわれ,即座に,「看板1枚でよいから,すぐにつくりましょう」といい,それが転じて「ブレイクスルー技術研究所阿智」が発足することになりました.「電光石火」とは,このようなことをいうのですね.

 そして,ここを拠点にしながら,マイクロバブル技術セミナーなどユニークな各種の取り組みがなされるようになりました.

 なかでも,マイクロバブル風呂が設置された村営の入浴施設の「湯ったりーな昼神」では,地元高齢者の方々の健康改善が小さくない規模で進み(岡庭村長も含めて),「元気高齢者づくり」が文字通り進展しました.

 また,全国からセミナーに集まってきた方々を対象にして,その「湯ったりーな昼神」のマイクロバブル温泉で,「光マイクロバブルを観る会」を開催し,「見える」,「見えない」で大騒ぎになり,まことに「楽しい思い出」ができました.

 この12月11日~13日は,その阿智村で私どもの研究グループである,ブレイクスルー技術研究所(日本高専学会)と豊橋技術科学大学との共同研究グループ(いずれも代表者は私ですが)の合同セミナーが開催されます.

 ここでは,事務局からの要望もあり,合計4時間半の講演を4つもするようになり,いまからその準備に追われて「泣いて」います(この「泣いています」は,Kさんの最近の口癖ですので,それをまねています).

 この阿智村プロジェクトに続いて,学生たちに話題となっている広島の「岩村もみじ屋」の「マイクロバブルもみじ饅頭」,そして,日本一と世界一になった山口県岩国市の村重酒造のマイクロバブル酒「錦」,姫路市の㈱APJの「マイクロバブル野菜」などと,次々に「快挙」が登場してくるようになりました.

 こうなると,どこかのコマーシャルにありましたように,「止められない,止まらない」ではありませんが,本当に,「止められない,止まらない,マイクロバブル」という事態になっていきました.

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 本日は,「なんとすばらしい響き」と唄う歌を届けます:01 アメージンググレイス