最近は,少し治まってきましたが,一連の「ナノバブル騒動」が一部にありました.「ナノバブル」といえば,なにか「マイクロバブル」よりも上位にあると勘違いした方々が,その中心にいました.

 そのように,ナノバブルがマイクロバブルよりも優れているのであれば,それをきちんと証明すべきであり,それがない限りは,ほとんど説得力がないといわれても仕方がありません.

 また,そのナノバブルは,マイクロバブルが収縮してナノサイズに至ることで形成されるものであると思っていますが,そのナノバブルの形成要因も同時に示していただきたいものです.

 いわば,マイクロバブルが親で,それが収縮してナノバブルになるのであれば,そのナノバブルは,最後の変形バブル,すなわち「なれの果てのバブル」だということができます.

 それが,「なれの果て」であっても,十分に物理化学的意味を持つのであれば,それはそれで意味があり,その可能性を全面的に否定することはできません.

 むしろ,その可能性を追求することはとても重要なことであると思います.しかし,私は,もっと重要なことがマイクロバブルにこそ存在していると思っていますので,マイクロバブル研究を主にすることは当然のことなのです.

 また,ナノバブルの研究を標榜しながら,すぐに行き詰って,途中で投げ出す傾向も,これまた一部に散見されますが,マイクロバブルの創始者としては,そのような危険な事態に陥ることは決してできないことなのです.

 直感的にいえば,主要なほとんどの機能性は,マイクロバブルにおいて発揮されているし,それが主因となって起こっている現象なので,その研究対象は,いまのところマイクロバブルで十分と思っています.

 その意味で,まだまだ,マイクロバブルには,解明できていない重要な課題がいくつもありますので,「分け入っても,分け入っても,マイクロバブル」なのです(つづく). 

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