今日は,7時44分徳山発の新幹線のぞみに乗り,東京に向かっています.昨日までの4日間,学生の卒業研究論文の仕上げの仕事に没頭していました.

 古今東西を問わず,締めきり間近にならないと頑張らない学生,その頑張りに励まされて本気になる教員の構図はあまり変わりはありません.

 今年も,その季節になり,格闘をしてきました.今年のテーマは,以下の通りです.

 ①マイクロバブルによる植物活性 

 ②マイクロバブルによるペット洗浄

 ③マイクロバブル水の機能性に関する研究

 いずれも新たな知見を得ることができ,それぞれ担当の学生たちもよく努力しました.①については,この2年間,系統的に取り組んできたテーマです.

 やはり,野菜づくりは,自分で取り組んでみて,いろいろな経験をしないとよく理解できないことが少なくなく,その経験と観察の重要性を学ぶことができました.また,非常に面白い植物栽培も可能となりました.

 ②については,専門の動物美容室と共同して取り組んできたことですが,そのテーマにふさわしい成果を得ることになりました.

 いまや,空前のペットブームであり,その洗浄や身体のケア問題が重要になっています.専門家からペット洗浄の方法を学び,マイクロバブル技術を用いて,その問題解決をいかに図るかを検討してきました.

 この分野には,すでにいろいろなマイクロバブル技術が先行的に使用されているようですが,以下の問題点が存在しているようです.

 1)本格的なマイクロバブル洗浄装置がない.このため,洗剤量を多く使用している現状が改善できない.また,その装置が非常に高価であり,それを使用すると採算が取れない.

 2)身体のケア問題が改善されない.単に,洗浄問題だけが検討されていて,洗浄と同時に身体的改善とケアが十分になされていない.

 3)臭気がなくなるまでの完全な洗浄ができていない.これは,細かい汚れや油をいかに体毛から取り除くかにかかわる問題であり,これがなかなかできないために,みなさん苦労されています.

 4)「油漏症」と呼ばれる油体質の体毛をきれいにすることがなかなかできていません.

 これらの問題を解決できるマイクロバブル洗浄法を開発し,その検証を行いました.

 ③については,新たな研究テーマであり,この1年間,この研究の発展をめぐってエキサイティングな時を過ごしてまいりました.また,担当のH君が粘り強い実験をしてくれましたので,今後の発展に小さくない手掛かりを得ることができました.

 それにしても,学生たちもよくがんばりました.近頃は,メイルのやり取りを通して論文の修正が可能となりますので,書いてはチェックを受け,そして修正しては書き進める,この作業を何十回と繰り返して,ようやく論文が仕上がることになります.

 昨日,その論文提出を終え,ホッとして久しぶりにゆっくりした気分で夕食をいただくことができましたが,さすがに何もしないで寝てしまいました.学生たちも,きっと爆睡の一夜であったろうと思います.

 さて,今日からは東京です.今回もいろいろな方に面会する予定ですが,ここから,新たな展開が生まれるとよいなと思っています.

 まもなく「新神戸」でしょうか,車窓からは雪が降っているのが見えます.これから名古屋で一時停車し,近隣の自治体関係者と面談する予定です.

 雪といえば,昨日のテレビニュースでは29年ぶりの大雪とかで,その積雪が報じられていました.その雪の地方,山形県鶴岡市では,本日,鶴岡高専のK教授らを中心に,「マイクロバブル技術研究会」の発会を記念してシンポジウムが開催されます.

 は予定があり,そのシンポジウムに参加することができませんでしたが,代わりに,私の研究室の研究員が講演発表を行う予定です.大雪の鶴岡で,寒さを吹き飛ばすホットなマイクロバブル論議がなされることが期待されます.

 このシンポジウム開催には,K3先生のご尽力がありました.どうもありがとうございました.これで鶴岡でも,マイクロバブルの機運がますます高まり,「マイクロバブルのブレイクスルー」が起こるとよいですね.

 ご成功を祈念いたします.

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