むずかしいことをやさしく,

 やさしいことをふかく,  

 ふかいことをおもしろく,

 おもしろいことをまじめに,

 まじめなことをゆかいに,

 そしてゆかいなことはあくまでゆかいに

  偉大な劇作家が残した「ことば」です.これに則して,本ブログの主題を考えてみることにしました.

 ①むずかしいことをやさしく

 マイクロバブルは,一見わかりやすいように思われますが,じつは,むつかしくてわかりにくいものです.

 それは,なぜかといいますと,だれもがほとんど出会ったことがない,体験したことがない,そして理解したことがない,未知なる「新物質」だったからです.

 当の私も,当初は,大きな気泡が小さくなったにすぎないと思っていました.しかし,いろいろと調べてみると,それだけに留まらない不思議な,そして優れた物理化学的特性と生物活性機能が明らかになりました.

 この未知の物質で,複雑な特性と機能を有しているマイクロバブルですから,それは,もともとむずかしい内容を有しており,それを可能な限り,やさしく「ことば」で説明することは容易なことではありません.

 それに,初期の生成期においては,間違ったことや「もっともらしく聞こえるが,いいかげんなこと」が横行しやすく,それを乗り越えていくのが,本物の科学や技術の使命でもあり,それが試されているのが現在なのです.

 ですから,むずかしいことをやさしく理解していただく,これを実現するためには,学会の論文や発表だけではだめである,限界があると思って,本ブログを書かせていただくことにしました.

 こうして,いざ書き始めてみると,その「むずかしさ」を良く理解することができました.

 しかし,この理解においては,小学生がすぐに理解できたことを大の大人が理解できない,このようなことが往々にして起こることも珍しくありません.

 おそらく,小学生は,むずかしいことをやさしく考えてくださるのですが,そのような大人は,むずかしいことをやさしく考えることができない,つまりむずかしく考えてしまう傾向に陥っているようです.

 そうであれば,むずかしいことをやさしく語ることにおいて,本当に語りがいがあるのは,子どもたちと若者たちであるといえるのかもしれません.

 もちろん,立派な大人のみなさんも,それには含まれますので,ご心配ないようによろしくお願いいたします.

 というわけで,これからも,むつかしい「マイクロバブルの秘話」をやさしく書かせていただくことに全力を注ぎます(つづく).

Chrysanthemum