早朝、天気は晴れでしたが、いまだ吹いてくる風はやや冷たい中、新幹線で博多に向かいました。途中、この旅日記を書き終えたころに博多にまもなく到着というアナウンスがありました。

 この原稿を記録しようと思って、それを試みましたが、運悪く不調、またしても、原稿喪失状態になりました。原因は、新幹線車中でトンネルに入るために、モバイル信号が途絶えてしまうことにあります。

 このようなトラブルには慣れていますので、今回も少しの落胆で済みました。そして、気分を取りなおし、このようなアクシデントが起きた時は、その原稿があまり良くなかったのだ、書き直した方がよいと「気分前向き」に考えることにしています。

 とういうわけで、前回とは、まるで違う記事にさせていただきます。

 板付空港には、昼前に付きました。搭乗手続きを済ませ、出発までにかなり時間がありましたが、すぐに搭乗口までいって、休むことにしました。昼ごはんは、博多ラーメンとビールを少々、これで、沖縄行きがより気楽になりました。

 機内では、いつもと事情が変わっていました。イヤホンは希望者だけに配布、それから機内の飲み物はすべて有料となり、この航空会社の財政事情が、そのことにもよく現れていました。

 午後3時前に、那覇空港に到着、天気は曇りでしたが、やはり、相当暖かく、ほとんどのみなさんが半袖の服を着ておられました。

 空港からはモノレールで都心へ、「牧志」という駅の近くにあるホテルにチェックインしました。明日はおめでたの式があり、そのためにワイシャツとネクタイを買い揃えました。

 国際通りの真ん中あたりに、昔ながらの沖縄三越があります。昔は、このビルだけが目立っていたのですが、これも時の流れでしょうか、いつのまにかオールドファッションのデパートになってしまったようで、その2階にある喫茶店から、国際通りの人通りを眺めながら、しばしの歓談をしました。

 このときに、食べたのが、人気の「石垣ジェラード」とかいうもので、塩気がするシャーベットとジェリーのようなもので、若者には人気だそうで、ふしぎな味がしました。

 夕食は、みんなでホテルの近くにあった沖縄料理店「琉潭(りゅうたん)」に行きました。ここで絶品だったのが「島ラッキョー」でした。新鮮で、その塩漬けの加減がよく、久しぶりにおいしいものを食べたという気がしました。

 食事の途中からは、店のサービスでしょうか、沖縄民謡のサービスもあり、この方がおもしろいことをいっていました。

 「何事も、99%まで実現して、それを道半ばにする、それで丁度よくなるのですよ」

 そういわれ、その通りだと感心しました。これは、何事も、最後の1%が難しいということの反映でもあります。これまでも、このような事例にいくつも出会ってきましたので、そのようなことが少々起きても驚かなくなりました。

 世の中が混乱していますので、最近は、そのようなこともより多く起こるようですが、そんなときこそ、その「99%で道半ば」という意味がよくわかります。

 その最後の1%を丁寧に、しかも圧倒的に勝る力を用いて成し遂げていかなければなりません。

 これがなかなかできずに、うろうろし、右顧左眄をしてしまうのです。

 そのような思いを浮かべながら、少しひんやりした夜の国際通りの散策を楽しみました。今日は、よい沖縄の初日となりました。

 
J0440611